住宅ローン破綻する原因
住宅ローン破綻してしまう主な原因は次のとおりです。住宅ローンを計画する際にじゅうぶん気を付けることで、破綻のリスクを回避できるでしょう。
住宅ローンの額多過ぎる
年収に見合わない高額な住宅ローンを組んだ場合には、当然ながら破綻する可能性が高くなるでしょう。既に生活に余力がない中で収入減や支出増の事態が生じた場合、対応できないからです。
無理のない住宅ローンであるかどうかを判断するための指標としては、年収に占める住宅ローン返済額の割合を示す「返済比率」があります。例えば、年収400万円で住宅ローンの返済が年間100万円の場合の返済比率は、100万円÷400万円×100=25%となります。
フラット35では返済比率の上限を図表2のとおり定めており、これを超える住宅ローンは受け付けていません。それだけ破綻する確率が高くなるということです。
【図表2】
住宅金融支援機構 フラット35 年収による借入額などの制限はありますか。
病気をして働けなくなった
病気や事故などにより働けないほどの障害が残ってしまった場合には、住宅ローンを支払えなくなる可能性が高いです。こればかりはすべての人に起こり得ることであり、どうしようもありません。団体信用生命保険が利用できる場合があるため、確認してみましょう。
また、少しでも適用範囲の広い団体信用生命保険に加入しておくと安心でしょう。
離婚した
離婚した場合は、収入と生活費も2つに分かれるため、結果として支出が増えることになります。また、住宅ローンを組んでいた夫が養育費の支払いを行うというパターンも多いです。1つの家族だからこそ支払うことができた住宅ローンも、想定外の支出が増えてしまえば破綻する可能性が高いでしょう。
まとめ
住宅ローン破綻は、住宅金融支援機構の統計では約3%の人に起こっています。破綻になる原因を3つ解説しましたが、結局のところ住宅ローンの計画時点でできることは、「無理しない」ということに尽きます。
夢のマイホームを目の前にすると、年収の限界まで組みたい衝動に駆られることもあるかもしれませんが、そこは一呼吸置いて冷静に考えてみましょう。
出典
住宅金融支援機構 ディスクロージャー誌 2020 リスク管理債権
住宅金融支援機構 フラット35 年収による借入額などの制限はありますか。
執筆者:佐々木咲
2級FP技能士
配信: ファイナンシャルフィールド
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