老後に必要とされる費用「2000万円」は寿命何歳の場合?平均寿命からみる老後資金の実態

老後2000万円問題が話題となり、将来のお金に対して不安を抱いている方も多いでしょう。しかし、ライフスタイルや寿命によっても、必要な資金は変わります。
 
そこで今回は、日本人の平均寿命まで生きたと仮定して、老後に必要となる資金を計算しました。「老後にいくらあればよいの?」とお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

日本の平均寿命

厚生労働省の「令和4年簡易生命表」によると、男女の平均寿命は以下の通りです。

 

●男性:81.05歳

●女性:87.09歳

 

約10年前の平成22年と比較すると、男性+1.5歳(平均寿命79.55歳)、女性+0.79歳(86.30歳)と、増加傾向にあります。

 

長生きするほどに、生活するうえでお金が必要となるため、余裕のある資金が必要といえるでしょう。

 

平均寿命で老後に必要な資金を計算してみた

日本の平均寿命が分かったところで、実際にその年齢まで生きた場合に、どれくらいの資金が必要になるのかを計算してみましょう。

 

総務省統計局の「家計調査年報(家計収支編)2022年(令和4年)」によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯における1ヶ月あたりの収支は、表1の通りです。

 

表1

 

 

※総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)2022年(令和4年)」を基に筆者作成

 

表1より、収入よりも支出のほうが上回っていることが分かります。その差は2万2271円であり、この分を、自分たちの資金でまかなわなければなりません。毎月2万2271円不足するとなると、年に26万7252円足りない計算です。

 

65歳から、男女それぞれの平均寿命まで生きたと仮定して、いくら必要なのかを計算してみます。男性の場合は、65~81歳までの16年間で427万6032円が不足、女性の場合は、65~87歳までの22年間で587万9544円が不足することになります。

※平均寿命は小数点以下を切り捨てて計算

 

しかし人によって、受け取る年金額や支出額が異なるため、この不足分には個人差があるでしょう。

 

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