固定電話にかかってくる迷惑電話を防止!3つの対策方法を解説

固定電話にかかってくる迷惑電話には、どのような対策があるのでしょうか。この記事では、迷惑電話の種類や対策方法などについて、防犯アドバイザーの佐々木成三さんに教えていただきました。

固定電話にかかってくる迷惑電話とは

固定電話にかかってくる迷惑電話には、どのようなものがあるでしょうか。以下に代表的なものを解説します。

架空料金請求詐欺や還付金詐欺など「特殊詐欺」の電話

迷惑電話の中でも特に注意したいのが特殊詐欺の電話です。代表的な手口としては、未払いの料金があると言って実際には使用していない料金を支払わせようとする「架空料金請求詐欺」、還付金があるなどと言って、ATMを操作させようとする「還付金詐欺」、銀行員や警察官を名乗り、暗証番号を聞いたうえで通帳やキャッシュカードを騙し取る「預貯金詐欺」などがあります。

「特殊詐欺の手口の中で、今増えているのが架空料金請求詐欺です。犯罪グループは対策が講じられたらすぐに対策が講じられていない手口に移行するため、被害が増え続けています。」と佐々木さんは言います。

勧誘(セールス)電話

勧誘(セールス)電話とは、事業者が電話で商品やサービスを売り込み、購入や契約につなげる営業方法のひとつです。このような勧誘電話の中には、はっきり断っていても何度もかかってきたり、勧誘してきたりして、迷惑電話になるケースもあります。

非通知電話

非通知電話とは、非通知設定をしてかけてくる電話のことです。相手に番号を知らせずに電話ができるため、特殊詐欺や勧誘電話で利用されるケースがあるので注意が必要です。

間違い電話

電話番号の打ち間違いで起こる間違い電話も、同じ番号から何度も間違い電話がかかってきたり、複数の相手から自分ではない他人宛てに繰り返し電話がかかってきたりする場合もあります。また、間違い電話を装って個人情報を聞き出そうとしたり、お金を騙し取ろうとしたりする詐欺もあるので注意しましょう。

いたずら電話

何も言わずに黙っているだけの無言電話や、呼出音をワンコールだけ鳴らして切る電話、不快な言葉や暴言を吐く電話などのいたずら電話などもあります。また、いたずら電話の中には空き巣犯が、住人が自宅にいる時間帯を確認するために電話をかけてくるケースもあるので注意が必要です。

最新のデータでわかる特殊詐欺被害の傾向

最新のデータを見ると、特に65歳以上の女性が特殊詐欺の被害に遭っていることがわかります。

「特殊詐欺は経済の活性化と連動し年々増加傾向で社会問題になっています。対策が講じられていないところに、次から次へと新たな手口が出てくるのが特殊詐欺の傾向です。高齢者は自分が知っている特殊詐欺が新しい騙しの手口とリンクできずに騙されてしまうのです。たとえば海外からの詐欺電話がかかってくるなど、今までなかった通信技術の向上が犯罪の巧妙化につながっていて、情報をアップデートできない高齢者は特に騙されやすくなってしまうと言えます」と佐々木さんは語ります。

女性の被害者は男性の約3.25倍!

警察庁の調べ*
によると令和4年の高齢者(65歳以上)被害の認知件数(法人被害を除く)は、男性が3,555件、女性が11,559件で、女性が男性の約3.25倍も被害に遭っていることがわかります。高齢の女性が被害に遭いやすい理由としては、「年配の女性は日中自宅にいることが多い」「子どもや孫を助けたいという情につけこまれやすい」「犯罪の手口に詳しくない」といったことが言えそうです。

*出典:「令和4年における特殊詐欺の認知・検挙状況等について p3 (4)高齢者被害の認知状況」(警察庁)

「令和4年における特殊詐欺の認知・検挙状況等について 高齢者被害の認知状況」(警察庁)を加工して作成

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