定年後も「生活のために働く」人は何割いる?65歳以降に必要な「収入額」っていくら?

定年退職をしたあともさまざまな形で働いている方は少なくありません。定年後に働く理由としては、老後に必要な収入を得るためという場合も多くあります。実際、調査結果として生活のために働いているという回答が最も多い割合でした。
 
しかし、働くことは新たなチャレンジや人間関係の広がりなど、老後の人生にいい刺激をもたらしてくれることでもあります。収入も大切ですが、働くことは人生を充実させるために行う方法の一つともいえるでしょう。
 
今回は、定年後に働く理由で多い回答や、老後に必要な収入などについてご紹介します。

定年後に働く理由で最も多いのは何?

株式会社MS-Japanが行った「シニア世代の就労実態調査」によると、60歳以上の方が働いている理由として最も多かった回答は「収入を得るため」の80.5%でした。

 

実際、定年退職をすると、働かなければ収入源は年金のみとなる方が多いでしょう。あとは貯金から支出する必要があるため、貯金にゆとりがなく年金額もあまり見込めない場合は、収入源の確保が必要です。

 

もし収入目的で定年後も働く場合は、生活費としていくら必要なのかは知っておきましょう。年金をいくらもらえるかの計算も必要です。

 

老後に必要な収入

総務省による2023年の家計調査報告では、65歳以上かつ単身無職世帯の方の支出は衣食住などに関する消費支出と、税金や保険料などの非消費支出を合計して1ヶ月で平均15万7673円でした。いっぽう、年金などの社会保障給付も含めた実収入は1ヶ月で平均12万6905円です。

 

収入と支出を比較すると、毎月平均で3万768円、1年で36万9216円足りません。この場合の不足分は、貯金から補うことになるでしょう。

 

例えば、単身世帯の方で定年後の貯金が400万円あるとしましょう。400万円だと、不足分をおよそ10年は補える計算です。65歳定年だと75歳までは貯金で暮らせることになります。退職金も足せば、さらに年数が増える可能性もゼロではありません。

 

しかし、万が一の事故や病気に備えたいなら、定年後も働くことはゆとりを持って生活するために有効な方法といえるでしょう。また、定年後の勤務は収入が増える以外にやりがいもあるなど、気持ちが豊かになるメリットもあります。

 

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