【賃貸物件所有者】物件によって家賃が月4~5万も差が!? 高い家賃を得るにはどうしたらいい?

インフレ傾向が進むなか、賃貸物件の相場は上昇傾向にあります。しかしながら一方で、高額の家賃を得ようとすると、設備の変更などでそれなりの設備投資も必要になります。
 
基本的には、最寄りの駅に近いか、部屋の設備が充実しているか、などの条件が家賃を決める大きな要素になります。本記事でみていきましょう。

賃貸価格は上昇傾向に

近年、特に首都圏では新築分譲マンションの価格が上昇し、1億円を超える物件も多くなっています。そのため、これまで新築分譲マンション購入に比較的手の届く範囲にあった子育て世代のファミリー層が、分譲マンションの購入を断念し賃貸市場に参入してきています。

 

これまで、賃貸市場で大きな割合を占めていたのは単身者でした。ところが最近では、子育て世代のニーズも旺盛で、駅近の優良物件では競争が激しくなっています。例えば東京23区内では、1年前と比較して賃料が15%以上上昇している地域も多数みられます。

 

最近の傾向として、1DK・1LDKといった単身者用の物件に比べ、2LDKや3LDKといった子育て世代向け、月額家賃16~20万円前後の物件価格の値上がりが強まっています。今後も会社員などへの賃上げ傾向が定着すれば、優良物件に対する需要が増加し、さらに値上がりすると思われます。

 

特にリタイアした世代で、家賃収入を生活費の足しなどにしたいと考えている方にとっては、家賃値上げを浸透させ新規入居者を確保する条件が整ってきています。今まで以上に、安定的な家賃収入を確保できる状況になりつつあります。

 

駅近の賃貸物件のニーズは高い

多くの子育て世代に共通したニーズは、駅から5分程度、スーパーなど買い物に便利、保育園など子育て環境が充実している、といった立地条件を備えた物件です。

 

特に、駅から近いという立地条件が最も好まれます。コロナ禍で在宅勤務が増え、通勤をあまり考えなくてもいい時期もありましたが、コロナが収まるにつれ在宅勤務も減り、職場へ通勤する機会も増える傾向です。

 

東京23区内の近距離通勤可能な地域では、入居希望者も増えており、家賃相場がかなり上昇しています。都心まで40~50分ほどの通勤可能な地域でも、家賃は値上がり傾向です。

 

賃貸物件を所有する方は、駅からの距離など立地条件よって賃貸価格が変わることに考慮する必要があります。例えば、駅から5分程度と15分以上かかる2つの物件で、家賃・専有面積・機能や設備が同じ場合、駅近の物件には入居者はすぐに見つかりますが、駅から遠い物件には、なかなか入居者は見つからないかもしれません。

 

地元不動産業者と相談のうえ、自分の物件の置かれている立地条件を確認し、駅近の場合は家賃を上げることも可能です。たとえ多少設備が劣っていたとしても、駅から近い物件へのニーズが高いので、余計な設備投資をしなくても、入居者は見つかります。

 

また、近隣に大型スーパーなどが出店し、食料品や日用品の入手が容易であれば人気度は上がるため、その条件を織り込んで家賃を設定できます。

 

さらに、都心へのアクセスが同程度の高級住宅地にあるような人気沿線とあまり人気のない沿線とでは、駅からの距離が同じでも賃貸価格にかなり差が出てきます。人気の地域に住みたいという、こだわりの強い方も結構いるため、物件が人気沿線にあれば家賃を高く設定できるかもしれません。

 

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