社会人になると、学生のときにはなかったさまざまなルールや規則を守る必要があります。4月から新卒で働き始めた人にとっては、社会や会社のルールに戸惑う人もいるでしょう。
会社のルールとして、「新人は始業時間の30分前までに出社する」といったような慣例がある職場もあるかもしれません。しかし、始業時間より早く出社しても、残業とみなされなければお金は出ないのであれば、始業時間ぴったりに出社したいという人もいるでしょう。
本記事では、会社の慣習的なルールがある中で、始業時間ぴったりに出社することの是非などについて解説します。
始業時間前でも会社の指揮命令下にあれば労働時間となる
会社は、従業員の労働時間に対して賃金を支払う必要があります。ここで言う「労働時間」とは、使用者の指揮命令下に置かれている時間のことです。
始業時間前に会社に来ている場合、その時間が「使用者の指揮命令下にあるかどうか」で労働時間であるのか、そうでないのかが判断されます。
労働時間になる場合とならない場合
それでは、どういった場合であれば、始業時間前であっても労働時間とみなされるのでしょうか。
例えば、始業開始前に10分間の朝礼が義務付けられているような場合、この10分間については労働時間とみなされる可能性が高いです。また、仕事を行う上で不可欠の作業着や制服、防護服への着替えの時間は労働時間となります。
一方、特に指示されることなく30分早めに来て、机周りの整理を自主的にしているような場合は労働時間とはみなされない可能性が高いです。ただし、始業時間よりも30分早く来ることが職場の慣例として強制されており、早く来ない場合に評価が下げられてしまうような場合、その30分間は労働時間とみなされるかもしれません。
配信: ファイナンシャルフィールド