北中米の「実力格差」と、オセアニアの「永久シード」化
他大陸の事情を見渡しても課題は多い。北中米カリブ海は今大会の開催国である米国、メキシコ、カナダの3チームと、それ以外のチームとの間に絶望的な実力差が存在する。 また、「1.5枠」が与えられたオセアニア(OFC)は、ニュージーランドに“事実上の永久シード”を与えたに等しい。今大会は1次リーグ敗退に終わったが、今後毎回必ずW杯の舞台を経験できるようになることで、数大会後にはニュージーランドが急成長を遂げるというダークホース的な可能性も秘めている。
開催国枠」によるアジア枠圧迫の懸念も当面は皆無
幸いにも(あるいはアジアの中堅国にとっては朗報と言うべきか)、今後の大会で開催国枠によってアジアの予選突破枠が大きく削られる心配もない。
2034年大会はサウジアラビアの単独開催が決定しており、開催国枠として消費されるのは「1」のみだ。仮にこれがASEAN複数国による共同開催などであれば、開催国枠としてごっそりと枠が持っていかれ、残りの枠を巡ってかつてのようなヒリヒリとする過酷なアジア予選に逆戻りする可能性もあったが、その懸念はない。
さらに、FIFAの現行ルールでは、W杯を開催した大陸連盟は「少なくとも2大会を挟まなければ再び開催地になれない」という規定がある。つまり、2034年にサウジアラビアで開催された後、2038年、2042年大会でアジアに開催権が回ってくることはない。少なくとも今後20年近くにわたり、アジア予選には十分な枠が保証され続ける計算になる。
