「退職願」「退職届」「辞表」の渡し方
直接渡す場合
退職にまつわる書類は基本的に直接渡す方が良いです。「ご都合のよい時に少しお時間をいただけませんか?」と上司の都合を聞き、対面で話す機会を設けましょう。また渡す場所は他の社員がおらず上司と二人だけで話ができる場所や、話し声が漏れることがない会議室などを利用しましょう。
もし会社の就業規則や規定で、届け先の指定や届け方(メール・郵送など)の指定がある場合はそれに従いましょう。
郵送する場合
退職にまつわる書類は手渡しが基本ですが、病気などで持参することが不可能な場合や会社から郵送の指示があった場合は郵送でも構いません。どちらの場合でもいきなり送りつけることは、マナー違反ですので、会社と連絡を取ってから送るようにしましょう。
退職にまつわる書類は重要書類なので、できれば書留で郵送しましょう。なお、郵送する場合は、退職願または退職届の封筒とは別に一回り大きい封筒に入れます。封筒は白色で、郵送用の封筒なので、郵便番号枠があるものを選びます。また退職願または退職届と共に添え状も入れましょう。
【郵送用封筒の書き方】
①表面に会社の住所と宛名を書きます。都道府県や部署名は省略せず正式名称で、個人名も書きます。もし誰宛にすればいいのかわからない場合は、上司や人事部に確認しましょう。
②表面の左下に赤字で「親展」と書き、赤い線で囲みましょう。親展とは「宛名の方以外開けないでください」という意味で、書くことで開封する人が限られ、退職について社内に広がる可能性が減ります。
③裏側の左下に自分の名前と住所を書きます。封入口をノリでとめて、中央に「〆」と閉じたマークを書きましょう。
【退職届(願)の添え状・送り状の文例】
『拝啓 貴社ますますご清栄のことと心からお喜び申し上げます。
この度一身上の都合により退職させていただくこととなりました。
つきましては同封の通り退職届(願)を送付させていただきますので、ご査収の程、どうぞよろしくお願いいたします。
短い間ではございましたが、大変お世話になりありがとうございました。
末筆ながら、貴社のご健勝をお祈り申し上げます。
敬具』
【郵送用封筒の入れ方】
封筒には添え状を上にして退職願または退職届を入れましょう。
また郵送の場合、中の退職願または退職届の封筒は封をしなくても構いません。
【郵送する場合の送り方】
①退職にまつわる書類を郵送する場合、料金不足などがないように、念の為ポスト投函ではなく郵便局の窓口で郵送しましょう。
②退職にまつわる書類の郵送方法に決まりはないので、普通郵便でも構いませんが、郵便物紛失のリスクをなくすために、「内容証明」での送付をオススメします。
内容証明は「いつ、いかなる内容の文書を誰から誰宛てに差し出されたかということを、差出人が作成した謄本によって日本郵便が証明する制度です。費用は、通常料金に加えて440円が必要です。
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まとめ
今回は「退職願」「退職届」「辞表」の違いや書き方、渡し方についてご説明しましたが、いかがでしたでしょうか。誰しも会社と揉めずに円満退職したいと考えているでしょう。そのためにも、きちんと就業規則を理解しておきましょう。