・気になる中身は……
開けてみると、中には風船便が3通入っていた。
まだ入村したばかりなので、私宛てのピンポイントな手紙ではないが、それでもものすごくうれしい。内容としては、簡単な自己紹介や、ちょっとした質問が書かれていることが多かった。
「この人はどんな暮らしをしているんだろう」「どういう気持ちでこの手紙を書いたんだろう」そんなことを想像しながら読む時間が、思いのほか豊かだった。
風船便をくれた方たち+村人検索で気になった人に、返事を書いてポストへ投函した。
入村してしばらくすると、風船便以外の手紙も届くようになった。風船便をきっかけにつながった相手と、そのまま文通が続いていくのも楽しい。
私が共通してよく書いていたのは、「人生の転機になった出来事はありますか?」みたいな質問だった。
すると返ってくるのが、予想以上に濃い。中には、かなりドラマチックな話や、壮絶な転機について書いてくれた人もいた。SNSのように短い言葉で流れていくのではなく、相手の直筆で書かれた言葉が届くことが感慨深い。「手紙って、こういう深さがあるんだな」と、改めて思った。
・子ども同士の手紙交換も発生
私と年齢が近かったり、子どもの年齢が同じだったりする人とのやりとりも楽しかった。せっかくなので、子ども同士でも手紙交換できるように、こちらからの手紙に子どもの手紙を同封してみたりもした。
一応、失礼なことを書いていないか、さらっと確認しようとしたところ、そこにはこう書かれていた。
……はい、気をつけます。
・令和時代の文通、アリです
というわけで、実際にやってみると、文通の楽しさや魅力は想像以上だった。
もちろん、相手との相性もあるし、やりとりはかなりスローペースだ。でも、そのぶん少しずつ誰かとつながっていく感覚や、返事を待つ時間、封筒を開けるときの高揚感、相手の人生の一部に触れる体験が、ものすごく新鮮だった。
お試しコースはまもなく終了しそうなのだが、かなり続ける気満々である。便利すぎる時代だからこそ、ちょっと不便で、ちょっと手間がかかる交流に、妙に心を動かされるのかもしれない。
令和時代に文通、かなりおすすめである。
