・ナイロン弦のトラベルギター
その翌日の日曜日、私は妻に「御茶ノ水に行きたい」と伝えた。ギターを買いたかった。もうこうなったら、楽器を手に入れて音楽しよう。とはいえ、マンション住まいで盛大にかき鳴らすわけにはいかないので、小音でも楽しめる電子ギターでも探そうと考えていた。
何軒か回った後に、私にお誂え向きの1本に巡り会うことができた。折りたたんで持ち運ぶことのできる、いわゆる「トラベルギター」だ。柔らかい音のするナイロン弦で、しかも出力もついているので、アンプにもつなぐことができる。
「ソロエッテ」というメーカーのモデルで、調べたところ2014年当時16万円くらいしたらしい。それが中古で1万4850円で購入できた。
・もう1度、音楽を
とりあえずコードとメロディさえ何とかなれば、AIの力を借りてフルバンドのアレンジができる。気に入らなければ、SUNOの「ステム分離」という機能を使って、楽器ごとに音を取り出して、音楽制作ソフトを使って自分のやりたいようにアレンジすればいい。
音楽の知識が乏しくて曲を展開できなかったから、そこをAIに助けてもらいつつ、自らもまた学習していけばよいのだ。もう今度は挫折しない。それほど高く自分に期待しているわけではないし、行き詰まったらAIの手助けを受ければ、どんな形でも突破口が見つかる。だから、とても心強い。表現としての音楽を取り戻しても良いんだ。
AIによる楽曲制作には、さまざまな意見がある。否定的な意見が少なくないのも事実だが、私のように挫折した人間にとっては、良きサポーターであり、再び音楽を楽しむツールになると考えている。同じように、音楽が遠い過去になっている人に、もう1度、音楽を楽しむきっかけになるといい。
売れるとか売れないとか、バズるとかそんなものは一切関係ない。自ら考えて、自ら楽しむ。それでいい。音楽はきっと生活を豊かにしてくれるから。
