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「東京駅の新名所」がまさかの光景…トフロム八重洲に並んだ「消費者金融」と「質店」看板の異様感とウラ事情

「東京駅の新名所」がまさかの光景…トフロム八重洲に並んだ「消費者金融」と「質店」看板の異様感とウラ事情

パースでは、消費者金融や質店のビルは「無かったこと」に

地権者同士の溝の深さを物語るエピソードがある。トフロム八重洲の建設中、近隣のビルが解体されてむき出しになった消費者金融のビルに「当ビルは再開発から完全に除外されました」という垂れ幕がかけられていたのだ。

それは条件闘争に応じなかった東京建物に向けられたものなのか、それとも、かつての「仲間」たちに向けられたものなのか。今となっては誰も口を開かないが、当事者のみにわかる世界があるのだろう。キー局の経済部の記者、B氏はこう語る。

「開業から1年前、25年にトフロム八重洲の発表イベントがあったが、再開発組合の理事長が『数多くの難題があった』と冒頭の挨拶で述べ、『この再開発を我々の世代で完結したいという強い思いが、その困難を乗り越える糧となった』とかなり突っ込んだ発言をして、めでたい場のはずなのに空気が微妙になった」と振り返る。

かくして、世界有数の都市である東京の「玄関口」に、消費者金融と質店が立ち並ぶ事態となったのである。ちなみに、発表会の場で公開されたパース(完成予想図)では、消費者金融や質店のビルは「無かったこと」とされた。

立ち退きには明文化された相場がない

トフロム八重洲に限らず、日本の再開発は「多数決」で決まりにくいため、混乱を招くことが多い。それは大規模な施設だけではない。X(旧Twitter)で大きな話題を呼んだのが、東京都港区の白金台で2022年に起きた事件だ。

老朽化したマンションの玄関口に生卵やゴミが放置され、干物も吊るされた写真が投稿され、「炎上」したのだ。コンクリートにはスプレー缶で「バンザイ」「持久戦」といった文字が描かれた。

関西を拠点とする不動産事業者が、立ち退きに応じないテナントや住人を追い出すために嫌がらせを行ったとされる。バブル期を彷彿とさせる手法だが、土地や建物の持ち主が再開発を目論んでも、住人が首を縦に振らなければ追い出すことができず、開発がストップしてしまう。

そのことに焦って、強引な手段に打って出たとされる。立ち退きには明文化された相場がないため、どうしても感情論になりがちだ。

規模や動く金の額が大きければ大きいほど、こうした再開発はこじれやすい。前述の大手デベロッパーのA氏は「入社してから30年間、ひたすら地権者に土産を持って日参し、酒を酌み交わし、定年時にようやく建物が完成するのを見届けるというケースもある」と語る。

「街づくりをしたい」と目を輝かせて超高倍率を乗り越えて不動産デベロッパーに入社した若者が、こうした現実にぶち当たって退職するということもままあるという。

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