誰でも自由にではなく、企業向けの展開からスタート
「POLYPHONY」は当面の間、企業向けにのみ展開する予定。
企画ごとに利用目的を確認したうえで、音声の使用範囲を契約で定める「コントロール権」を弁護士監修のもとで設定し、声の権利者が認めていない内容への使用や、第三者へのデータ提供、別のAIへの再学習などを制限します。
浪川さんは「僕が『これは僕の声です』と言って、僕が認めているものとして聞いてもらうことと、勝手に流れているものは違います。そこが一番大事なんです」と語り、完成度だけでなく、本人が監修し、公式に認めた音声であること自体に大きな意味があると話しました。
契約に機械学習を盛り込む海外企業も──
近年、日本語吹き替えなどで収録した音声を将来の機械学習に利用する可能性を契約書に盛り込む海外の映画・ドラマ制作会社が増えてきているといわれています。こうした契約を行う背景には、将来的に、海外俳優本人の声をAIで再現し、その俳優自身が日本語を話しているような吹き替え音声を作るために、日本人声優の音声が学習される可能性もあります。
浪川さんはAIや海外企業と対立するのではなく、日本の声優側も利用方法を決め、主導権を持てる仕組みを作るためにもAIを拒絶するだけではなく、自ら活用する必要があると考えています。

