日本全体の平均世帯年収はいくら?年代別・家族構成別の平均所得金額と中央値を大公開します

世帯年収とは、生計を共にする人の年間収入を合計した金額のことです。

結婚をしたり子供が産まれたりすると、一般的な世帯年収の平均値が気になるもの。

そこで、本記事では総務省や厚生労働省が公開している統計データをもとに、さまざまなケースごとの平均世帯年収を大公開していきます。

統計データを参照する際に重要な指標となる「平均値」と「中央値」の違い

はじめに、統計データを参照する際には「平均値」と「中央値」の2つの指標があることを理解しておきましょう。

平均値と中央値の違い

平均値:全世帯の所得を合計して等分した場合の数値

中央値:所得を低いものから高いものへと順に並べて、2等分する場合の境界値

平均値とは

平均値は、すべての数字の合計を均等に分けたときの数値です。

一般的によく使われる言葉ではありますが、平均値を計算する際に飛び抜けた数字がひとつでもあると、その数値は大きく変動します。

たとえば、1・3・6・8・11・13・20という7つの数字がある場合、これらの平均値は「(1+3+6+8+11+13+28)÷7=10」です。

世帯年収を語る上で外せない「収入」は、職業や年齢、個々人によって大きな差があります。

仮に9割が年収300万円であっても、残りの1割が2,000万円以上の収入を得ている場合は、平均値が引き上げられてしまいます。

一部の高収入の人によって平均値が引き上げられてしまうと、現実的な数値との隔離が発生してしまう恐れがあります。

中央値とは

一方の中央値は、所得を低いものから高いものへと順に並べて、2等分する場合の境界値のことを指します。

たとえば、1・3・6・8・11・13・20という7つの数字の平均値は「10」ですが、中央値は7つの数字をちょうど半分にした場合の境界値なので、このときの中央値は「8」となります。

一般的に、平均値よりも中央値のほうが数値としては低くなるので、調査対象のちょうど中間に当たる数値を知りたい場合は、平均値ではなく中央値を参照すべきといえます。

これらを踏まえた上で、日本全体の平均世帯年収と、世帯年収の中央値を見ていきましょう。

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日本全体の平均世帯年収は552.3万円

厚生労働省が公開する「2019年 国民生活基礎調査の概況」によると、2018年時点における日本全体の平均世帯年収は552.3万円であることがわかっています。

一方、日本全体の平均世帯年収における中央値は437万円となっています。

参照:Ⅱ 各種世帯の所得等の状況|2019年 国民生活基礎調査の概況|厚生労働省

この金額は、共働き世帯や母子世帯(父子世帯)、高齢者世帯など、さまざまなケースにおける平均世帯年収の平均値です。

上記の表を参照すると、平均所得金額以下の割合は日本全体の61.1%に上ることがわかります。

一方で、2009年〜2018年の世帯平均年収の推移を見ると、全世帯における平均年収の数値はそこまで大きく変わっていません。

※高齢者世帯:65歳以上の者のみで構成する、または18歳未満の未婚の者が加わった世帯のこと※児童:18歳未満の未婚の者のこと参照:Ⅱ 各種世帯の所得等の状況|2019年 国民生活基礎調査の概況|厚生労働省