治療はどのようにする?

40代以降に急増!頻尿・尿漏れは老化でなく病気?受診しないとダメ?【泌尿器科専門医】

薬と低周波治療を併用

とはいえ、泌尿器科はこれまで受診したことがない、という女性も多いでしょう。どんな診察や治療がおこなわれるのでしょうか。

「基本的には問診で排尿の様子を伺い、尿検査をおこないます。必要に応じてエコーで残尿検査をおこなうこともあります。婦人科のように下着を脱いで検査するようなことはほとんどありません※。

治療は薬と、症状に合わせて干渉低周波治療をおこないます。頻尿には膀胱をやわらかくする薬、尿漏れには骨盤底筋を強化する薬を処方します。

干渉低周波治療とは、簡単に言うと腰周りに電気を流して筋肉を強化する治療です。骨盤底筋を鍛える体操も指導するのですが、毎日継続できる人はごくわずかであるため、取り入れています。最初の3週間は週2回、その後は2週間に1回のペースで、保険適用内で受けることが可能です」(窪田先生)。

※検査の結果がんの可能性がある場合は、膀胱内を調べる内視鏡検査(膀胱鏡検査)をおこなうことはある。

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まとめ

頻尿や尿漏れは命に直接関わるものではないものの、生活の質を著しく下げてしまう残念な症状。しかも周囲の人には相談しにくいので、モヤモヤしている人も多いでしょう。そんなときは専門医に相談して、改善のサポートをしてもらってはいかがでしょうか。ひとりで試行錯誤するよりも改善する可能性が高く、早道だといえます。

取材・文/岩崎みどり(49歳)
ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。

著者/監修/窪田 徹矢 先生
くぼたクリニック松戸五香院長。獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouYuberとしての情報発信もおこなっている。