異母兄弟へ遺産相続を徹底解説!相続額の割合や計算式、注意点とは

異母兄弟が遺産相続の対象となる場合、どのように遺産分割協議を進めるのでしょうか。この記事では、異母兄弟とは何かを定義したうえで、相続の割合から計算式までを具体的に解説します。また、異母兄弟と円滑に話し合いを進めるための注意点も参考にしてみてください。

異母兄弟(姉妹)と遺産分割する際の注意点

遺産分割協議では、すべての相続人の合意が必要です。しかし、異母兄弟との話し合いでは、トラブルに至るケースも多く見られます。どのような点に配慮すれば、できるだけ円満に解決できるのでしょうか。

連絡方法を丁寧に

父親が亡くなったときなど、異母兄弟にも相続権がある場合には、連絡の仕方(方法)に気を配る必要があります。面識のある相手ならともかく、面識のない相続人を突然訪ねてしまうのだけは避けた方がいいでしょう。
事情を分かっていない相手が困惑するのはもちろん、突然訪ねるような非常識な行為に不信感を与えてしまえば、その後の話し合いに影響が出てくるかもしれません。

また、一方的に遺産分割協議書などの相続に関する書類を押し付けてしまうのも望ましくない方法です。
まずは手紙や電話で事情を説明すると、円満に話し合いを進めやすくなります。事情を説明する際は、父親が亡くなったことや葬儀に案内できなかった事情、今後の法要などについて丁寧に伝えるようにしましょう。

感情を抑えて冷静に対応する

異母兄弟と遺産分割に関する協議をする場合、お互い言いたいことが色々とあるかもしれませんが、感情的になって衝突してしまうことだけは避けたいものです。円満な解決を望むのであれば、気持ちを抑えて冷静に対応する必要があります。自分の意見を相手に押し付けるのではなく、相手の意見もしっかりと聞くように心掛けましょう。

手紙やメール、電話で話を進めていると、感情のぶつかり合いになり、協議が難航するといったケースも少なくありません。適切なタイミングで顔を合わせて話をしたほうが、円滑に話が進めやすくなるでしょう。

たとえば、相続財産のほとんどは、自分の兄弟と両親だけで築いてきたものであり、異母兄弟には相続を放棄してほしいというケースもあるでしょう。そうした際、感情に任せて一方的に「放棄してほしい」と伝えてしまっては、トラブルに発展しかねません。

遺産は法律に則って相続されるため、他の相続人に対して遺産を相続させないといったことはできないのです。

異母兄弟にも「父親に何もしてもらえなかった」といった言い分があるかもしれません。何らかの事情により、相手の相続放棄を望む場合であっても、相手が「少しぐらいは遺産が欲しい」と主張するのであれば、必要最低限の遺産を渡して円満解決をはかるという手もあります。

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異母兄弟(姉妹)とトラブルになった場合は?

遺産分割協議は簡単ではありません。どんなに冷静に対処しても、話し合いが進まない場合もあります。そのようなときは「遺産分割調停」を申し立てる方法もあります。

遺産分割調停とは、調停委員が間に入って話し合いを進めてくれる裁判所での手続きのことです。調停委員は、法律に基づいたプロフェッショナルな視点で適切なアドバイスをしてくれます。

また、弁護士のような法律の専門家に相談するのも一つの手です。特に、お互いが感情的になってしまった場合には、弁護士に代理人となってもらった方が、相続人間で適切に話を進められ、問題が解決しやすくなるでしょう。

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