口座使い分けで貯金できるって本当? 上手な使い分け方と金融機関の選び方を解説します

なかなか上手に貯金できずにお困りではありませんか?

実は、銀行口座を1つしか持っていないと、ついついお金を引き出して使い込んでしまい、結果的に貯金が上手くできない傾向にあります。

貯金を成功させるためには、複数の口座を使い分けることが必要不可欠です。

口座を使い分けると貯金が成功しやすい理由や、使い分け方の一例、口座を開設する際のポイントについてご紹介します。

口座の使い分けに限らず、お金の貯め方全般について知りたい方は、下記のコンテンツもぜひ合わせて参考にしてください。

お金の貯め方にはコツがある!意識すべきポイントと効率の良い6つの貯蓄方法

口座を使い分けると貯金ができる理由

口座を使い分けると貯金ができる理由は、大きく分けて2つあります。

口座の使い分けで貯金ができる2つの理由

給与や報酬を受け取るための口座しか持っていない場合、ついついお金を引き出して使い込んでしまう

口座を複数持っていたほうが家計管理をしやすくなり、結果的に無駄な出費を省ける

1つ目の理由として、会社からのお給料や副業などで得た報酬が入金される口座しか持っていないケースが挙げられます。

無駄遣いを減らせば貯金ができると思われがちですが、口座の使い分けができていないと、余分にお金を引き出してしまうことが増え、結果的に余計な出費も増えてしまいます。

2つ目の理由は、口座を使い分けたほうが何に対してお金を使ったかが「見える化」しやすくなるので、無駄な出費を省けるようになります。

たとえば、入金用の口座のほかに「貯金用口座」を作っておけば、目的の貯金額に達するまでお金をむやみに引き出す機会を減らせるでしょう。

別の観点では、銀行口座を1つしか持っていないとその銀行で通信障害などが発生した場合に、すぐにお金を引き出せなくなってしまうことも考えられます。

たとえば、2021年から2022年にかけて某大手銀行でシステム障害が複数回発生し、お金を振り込めなかったり、ATMにカードが飲まれてしまったり、といった大規模なトラブルが長期間に渡って発生しました。

このとき、システム障害があった銀行口座しか持っていなかったと仮定すると、トラブルが解消されるまでの期間中は自由にお金を引き出すことができずに生活が苦しくなっていたかもしれません。

万一のトラブルを回避でき、家計管理もしやすくなって無駄な出費を減らせるので、貯金を成功させるためには口座の使い分けがおすすめです。

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家計管理がしやすくなる口座使い分けの例

「口座を使い分けると逆に管理が大変になるのでは?」と思われる人も多いかもしれません。

確かに、お金を使う目的ごとに細かく口座を使い分けようとすると、かえって家計管理が複雑になり、お金の移動に伴う手数料も高くなってしまいます。

そこでおすすめなのが、「給与受取(生活)用」「貯金用」「緊急時用」の3種類程度の口座を使い分ける方法です。

上述の通り、口座を多くしすぎても管理しきれず面倒になってしまうので、口座の使い分けを意識する際は3つ程度に抑えておくのがベストです。

給与受取(生活)用口座

1つ目の口座として必要となるのが、給与を受け取るための専用口座です。

お給料や報酬を受け取るための口座としてはもちろん、普段の生活費を引き出す用途や、クレジットカードや引き落としなど、メインバンクとして使用することになります。

こちらに関しては、関係各所で手続きを行うのが煩雑になるのであれば、現在利用している銀行口座をそのまま使い続ければ問題ありません。

口座を変更しても問題ない場合は、預け入れや引き出しの際にかかる手数料が安い銀行口座や、近所にATMがある窓口を選びましょう。

特に、インターネットバンキングを利用すると「1ヶ月のうちに◯◯回までは手数料無料」などの特典があるケースも多いのでおすすめです。

貯金用口座

貯金を成功させるためには「貯蓄用口座」を作って『先取り貯金』をするのがおすすめです。

先取り貯金とは、お給料や報酬が入金されたら、使うよりも先に一定額を貯金用口座へ移動させる貯金方法のことです。

こうすることでお金を使いすぎて貯金ができないという問題が解決できます。

貯金用口座は、住居や自動車といった大きな買い物の費用や子供の教育資金、将来の老後資金を貯金することを目的にするのが良いでしょう。

将来の準備資金として貯金をするので、途中で引き出したり手を付けてしまったりするのは絶対に避けましょう。

一定期間は引き出すことができない「定期預金」などを活用すれば、ある種の縛りを付けながら着実に貯金を進めることができます。

緊急時用口座

最後に、生活用口座と貯金用口座と分けて「緊急時用口座」も作っておくようにしましょう。

ここでいう緊急時とは、突発的な催事で必要になる費用に備えることを指しており、具体的には結婚式やお葬式などの冠婚葬祭などが挙げられます。

生活用口座と分けておかないと、いざというときにお金が手元に残っていなくて対応できないかもしれません。

また、長い人生を過ごす中で病気やケガによって入院・手術をすることも考えられるので、そういった万一の事態に備える意味でも緊急時用口座が必要です。

原則として緊急時以外は手を付けないことを心がけて、使ったらその分を補填して常に一定額を預けておくようにしましょう。

預金が1,000万円を超える場合も口座を分けたほうが良い?

一般的に、預金が1,000万円を超える場合に口座を使い分けたほうが良いとされています。

その理由は、金融機関が経営破綻した場合の「ペイオフ制度」にあります。

ペイオフ制度は、金融機関が破綻した場合に「預金保険制度」に基づいて、預金者に対して保険金を支払う制度のことです。

この制度の保護対象となるのが元本1,000万円までとなっており、超過分については原則として保護の対象外となります。

金融機関が破綻する可能性はかなり低いといえますが、インフレによる急な物価の上昇や破綻の可能性が完全にゼロというわけでもありません。

そのため、一般的には預金が1,000万円を超える場合は口座を使い分けたほうが良いとされているので、該当する人は参考にしてみてください。