肩回し体操で筋肉の緊張が緩む
緊張型頭痛が起こっているときに勧められる体操をもう1つ紹介しましょう。それが、頭痛体操②「肩回し体操」(やり方は下項参照)です。
肩回し体操には、上着を脱ぐ動き(下項➊・➋)と、リュックを背負う動き(➌・➍)の2つがあります。「上着」1分、「リュック」1分を1セットとして、1日1セット行いましょう。
肩と首にかけて大きく広がっている筋肉が、僧帽筋です。悪い姿勢が続くと、僧帽筋がかたまり、それが緊張型頭痛の原因の1つにもなります。
肩回し体操で肩甲骨を動かすと、僧帽筋の緊張がほぐれ、首や肩の血行がよくなります。同時に、この体操は、縮こまっていた胸の筋肉(大胸筋など)のストレッチにもなります。体操をくり返すことで、首にたまった疲労物質や痛み物質を取り除く効果が期待できます。
緊張型頭痛が実際に起こったとき、コマ体操と肩回し体操を、ぜひセットで行ってください。
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頭痛体操②「肩回し体操」のやり方
運動指導:埼玉精神神経センター 田中夏美(体操インストラクター・鍼灸師)
❶まっすぐ前を向き、両ひじを90度に曲げる。
❷肩を中心にして、ひじを前から後ろに円を描くように回す(上着を脱ぐときの動きを意識するとよい)。 ①、②を1分間くり返す。
❸①の姿勢に戻る。
❹肩を中心にして、ひじを後ろから前に円を描くように回す(リュックを背負うときの動きを意識するとよい)。 ③、④を1分間くり返す。
この記事は『壮快』2022年10月号に掲載されています。
画像参照:https://www.makino-g.jp/book/b610636.html