首の筋肉をほぐし緩める2つのセルフケア
では、シワができるのを防いだり、今あるシワを改善したりするためには、どうしたらいいでしょうか。
重要なのは、首のこわばった筋肉の緊張を解き、緩めることです。これにより、姿勢が改善でき、シワを作る根本原因の1つを取り除けます。
そこで私は、首の筋肉のなかでも重要な役割を果たす胸鎖乳突筋と、広頚筋をほぐすセルフケアを、患者さんに勧めています。それぞれ詳しく説明しましょう。
❶胸鎖乳突筋ほぐし
鎖乳突筋は、後頭部から鎖骨にかけてつながっている太い筋肉です。首を支えるために重要な役割を果たしています。
前かがみの姿勢になると、頭を支えるため、この筋肉が強く緊張します。ネコ背やストレートネックを解消するためにも、まず、この筋肉のこわばりを解きましょう。
やり方は、下項のとおりです。強く刺激すると痛みがあるので、やさしく押すとよいでしょう。
❷広頚筋ストレッチ
頚筋は、首の前面を幅広く覆う筋肉です。シワができやすい場所ですので、この筋肉の緊張をストレッチでほぐし、柔軟性を取り戻してあげることが、シワの解消につながります。
広頚筋がきちんと機能するようになると、ほおがリフトアップされ、ほおのたるみや二重あごの改善効果も期待できます。(やり方は下項)
これらのセルフケアは、2種類をセットにして、朝昼晩の1日3回行ってください。
朝はむくみやすいので、むくみ取りの効果も兼ねて行います。午前の終わりには、パソコン作業などでかたまった首をほぐすために。そして夜は入浴後リラックスして、1日の緊張をほぐすために行うことをお勧めします。
なお、ストレッチ中は、息を止めないようにしましょう。息を止めると、交感神経が優位となり、筋肉が緊張してしまうからです。
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胸鎖乳突筋ほぐしのやり方
※「広頚筋ストレッチ」とセットにして、1日3回(朝、昼、晩)行う。
顔を軽く右に向け、胸鎖乳突筋を出す。耳のすぐ下から鎖骨まで、指で少しずつつまんでほぐす。反対側も同様に行う。1ヵ所につき5秒程度を目安にする。