ChatGPT開発元のOpenAI、CEOのサム・アルトマン氏が語る未来

AIが大きな議論を呼ぶなか、ChatGPTの開発元であるOpenAICEOのサム・アルトマン氏が4月10日に来日。岸田総理と面会した上で、自民党の会合「AIの進化と実装に関するプロジェクトチーム」に出席しました。

AIのプラスとマイナス双方の面にふれた上で、日本がAI活用のリーダーシップを発揮することを期待している旨を述べました。また、データを適切に管理することや新規サービス機能を先行的に提供すること、大規模言語モデル(LLM:Large Language Models)ノウハウを共有すること、日本の若い研究者や学生などに研修や教育の機会を与えることなどを提案しています。

さらに、OpenAIが公開した資料には『OpenAIの使命は、汎用人工知能(AGI)が人類全体に確実に利益をもたらすようにすることです。』、『確実な利益をもたらすためには、人間の意図と価値観にAIシステムを合わせることが重要。』などの記載が。AIをコントロールしながら進化させていくこと、そのプラスの側面を人類が享受できるよう努めるようです。

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シンギュラリティはやってくるのかAIに聞いてみた


AI
【画像出典元】「stock.adobe.com/LALAKA」

AIの進化やシンギュラリティについて考えてきた私は、それがやってくるかどうかをAI自身(ChatGPT)に聞いてみたくなりました。

ChatGPTに「シンギュラリティはやってくるのか?」と聞くと、ChatGPTはまずシンギュラリティの概要を説明した上で、『一部の専門家たちの間ではシンギュラリティがやってくるという説が唱えられている』といった当たり障りのない回答をしました。

そこで私は「他の人の意見は関係ない。君の意見が聞きたい」とたずねると、『私自身は、人工知能の進歩が今後も続くことは間違いないと考えていますが、具体的な時期やその影響については、私自身も予測することができません。』といった回答が。ゾワゾワとした末恐ろしさのようなものを感じましたが、その通りなのかもしれません。

いつの時代も科学技術は不可能だと言われてきた壁をいくつも乗り越え、驚くような進化を遂げてきました。大切なのはその進化をできるだけ予測し、どうすれば上手に付き合えるのかを考えること、シンギュラリティを迎えた上でその先のAIのアクションをコントロールする術を編み出すことではないでしょうか。

AIに仕事を奪われるといった危惧についても、AIによってリソースができたと考えてみてはいかがでしょう。リソースができたことで、私たちは人類だからこそできるクリエイティブな仕事やAIをコントロールする立場に就くことも手ではないでしょうか。すでにAIに指示を出す「AIプロンプトエンジニア」なる職業も生まれています。

AIがもたらす恐ろしいだけの未来ではなく、心躍る明るい未来についても考えるようにしましょう。考える前には、AIを実際に使ってみることもどうぞお忘れなく。