カネカの「ピュアナチュールヨーグルト」がオーガニックに!北海道で自ら運営する有機牧場の取り組みとは

酪農を「かっこいい」「面白そう」と思ってもらえる仕事に


北海道・中標津の牧場で搾乳メインの仕事に携わったのち、
「別海ウェルネスファーム」へ転職した山本さん

実際に「別海ウェルネスファーム」で働く3名のスタッフは、畑の担当や牛のお世話担当など、大まかに仕事内容が分かれているといいます。今回は酪農4年目という30代の山本さんにお話を聞くことができました。

もともと刑務官をしていましたが、動物に関わる仕事がしたいと酪農に興味を持った山本さん。紹介で「別海ウェルネスファーム」の稼働開始時から携わり、現在は主に牛たちの世話を担当しています。自動搾乳機の導入など人にやさしい取り組みを行うこの牧場で、どのような働き方をしているのでしょうか。


山本さん「搾乳に時間や手間が取られないことで、牛の爪のケアや、具合の悪い牛を獣医に診せるなど細かな作業に手が回るようになりました。閑散期は比較的ゆったり過ごせますが、やはり3人では人手が足りない場面も多く大変なことも多いです。牛は人間中心に動いてはくれません。『牛に食べさせてもらっている』という考えで、とにかく牛が健康に過ごせるように日々仕事をしています」

カネカの担当者・天川さんは「酪農業界を盛り上げるには、若いなり手を増やすことも急務です。今はスタッフの熱意に頼ってしまっている部分も大きいですが、そこを変えていきたい。酪農ってかっこいい、面白そうと思ってもらえるようにしていきたいですね」と話します。

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日本の酪農の未来を守りたい。ビジネス視点から社会の課題解決に取り組む

環境エネルギー危機・健康危機・食糧危機と、大きく3つの危機にソリューションを提供するカネカ。近年は新型コロナウイルス感染症のPCR検査キットを作っていたり、コンビニでもらえるストローの原材料「カネカ生分解性バイオポリマー Green Planet」(微生物の働きで生分解され土に還る、100%植物由来の代替プラスチック素材)を開発していたりと、幅広い分野で私たちの暮らしにかかわっています。


その目的はどれも「世の中の問題や課題を解決する」ため。社会貢献と同時にビジネスとしても成り立つよう展開しています。

そのカネカが今、注力しているのが酪農問題です。ここ数年は牛乳の供給過多による大量廃棄が話題にもなりますが、日本国内の酪農家は離農や後継者不足で年々減少傾向。若いなり手が少ないため、今後は生乳の生産もひっ迫する可能性があると、「別海ウェルネスファーム」の運営に乗り出しました。

目指すのは、生乳自体の価値を上げ、酪農家さんたちがきちんと生活できるようにすること。循環型の有機酪農から乳製品の製造販売まで、一貫した取り組みをカネカ自身が行うことで、生乳の付加価値を高めようとしています。