賃貸物件に住んでいている方の中には、上の階から聞こえてくる騒音に悩んでいる方も多いでしょう。
ある程度の生活音であれば仕方ないといえますが、あまりにも音が大きかったり、深夜に騒がれたりすると、ストレスや不眠から体調を崩す恐れもあるため、一刻も早く解決したいところです。
そこで今回は、賃貸物件にまつわる騒音問題と、上の階がうるさい時の対処法や注意点についてご紹介します。
後半では、自分の部屋の騒音を抑える方法もご紹介しているので、「自分や子どもの出す音が下の階の住人に迷惑をかけていないか心配」という方も、ぜひ参考にしてみてください。

深刻な賃貸物件の騒音問題!どんな音がうるさく感じる?

上の階に住む人の生活音が下の階の人に聞こえることで、問題になるケースはよくあります。
まずは、具体的にどんな音がうるさく感じるのかご紹介しましょう。

足音

賃貸物件の騒音で最も多いのが、上の階からの足音です。
大人が普通に歩く程度なら問題ありませんが、子どもが走り回ったり飛び跳ねたりする音は、うるさく感じる人も多いでしょう。
足音に関しては、生活習慣の違いがトラブルの原因になっているケースもあります。
例えば、上の階の住人が夜勤をしており、早朝に帰宅して入浴や家事などをする音でいつも朝早く起こされるというものです。

話し声

足音に次いで多い騒音が、人の話し声です。
部屋で会話している程度なら気にならないものの、赤ちゃんの夜泣きや宴会、大声での喧嘩などは、迷惑と感じる方が多いです。
赤ちゃんの夜泣きについては仕方ないと割り切れる方もいますが、宴会で夜遅くまで騒がれたり、大声での喧嘩を度々聞かされたりすると、迷惑がられてしまいます。

テレビや音楽

テレビや音楽も、騒音トラブルになりがちです。
大音量でテレビや音楽を楽しむのが好きな方もいますが、特に防音対策が施されていないような物件では、音が近隣まで漏れてしまいます。
重低音の音楽にいたっては、音だけでなく振動を感じることもあります。
その場合、イヤホンや耳栓では防ぎきれないため悩む方も多いです。

物を動かす音

物を動かす時の音は、自分が思っている以上に下の階に響いています。
床に重い荷物を置いたり、部屋の整理で家具を動かしたりする際に、「ドンッ」という音とともに振動がはっきり伝わることもあります。
特に、年末の大掃除の時期や、上の階の住人が引っ越しをする時などは、騒がしくなりがちです。

賃貸物件の設備の音

賃貸物件には様々な設備がついており、それらの音が騒音の原因になることも時おりみられます。
例えば、エレベーターの作動音やブレーキ音、給水ポンプからの振動音がよく問題になりますが、設備を外すわけにはいきません。
そのため、騒音問題の中でも解決が難しいとされています。

その他

最近はコロナ渦もあって、人との接触を避けつつも運動不足を解消しようと、部屋の中で運動やエクササイズをしたり、家庭用ゲーム機でフィットネスを行ったりする方も増えています。
しかし、いくら床が丈夫でも振動は、音や揺れとして階下に伝わります。
他にも、掃除機や洗濯機、キッチンやトイレの水を流す音などの様々な生活音が騒音となることもあります。
中には、上の階の住人がパンを作る時の生地をたたきつける音がうるさいという苦情が入ったケースも存在します。

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上の階がうるさい!まずはどうすれば良い?

上の階からの騒音に耐えられなくなった場合、相手にいきなり苦情を言ってしまうとトラブルに発展する恐れがあります。
騒音問題をスムーズに解決したいなら、然るべき手順を踏むようにしましょう。
ここからは、上の階がうるさい時の対処法を、順を追って解説していきます。

どこの部屋から音がするのか確認する

自分の部屋の真上から音がする時は、上の部屋が原因であると確信できますが、部屋の斜め上あたりから音がする時は注意が必要です。
実は真上ではなく、その隣の部屋が原因だったということもあります。
勘違いで、別の部屋の住人に苦情を入れてしまうと、余計なトラブルを招いてしまうため、騒音の発生源を確実に把握することが重要です。

騒音に関する細かな情報を整理する

騒音の発生源を特定するには、いつ・どの辺りから・どのような音が聞こえるのか、といった詳細を記録することが有効です。
漠然と「音をどうにかしてほしい」と伝えても、対策のしようがなく、解決には至りにくいです。
例えば、朝早くに子どもが走り回る音、夜遅くに大勢が集まって騒ぐ声など、時間帯や具体的に何の音がするのかメモをしておきましょう。

騒音を計測する

どの程度の音がうるさいと感じるかは人それぞれのため、ただ自分がうるさいと感じたというだけでは客観性に欠けます。
そこで、騒音計を用意して音の大きさを測ると、客観的なデータが得られます。
音の大きさはdB(デシベル)という単位で表され、一般的に人がうるさいと感じる目安は70dBを超える音といわれています。
日常生活の中で発せられる騒音レベルの目安としては、普通の話し声が60dB、掃除機をかける音が70dB、ピアノなどの楽器音が80dB、となっているので参考にしてみてください。

他にも騒音で悩んでいる住民がいないか確認する

自分だけが苦情を入れても、「あなたが神経質なだけでは?」と思われることも考えられます。
騒音が生活に支障をきたすレベルなら、他にも同じように困っている人がいる可能性があるので、自分の部屋の両隣の人にも確認してみましょう。
自分の他にもうるさいと感じている人がいれば、管理会社に相談する時に説得力が増します。