騒音問題で注意すべきこと

次に、騒音問題に悩まされた時に注意するべきポイントを見ていきます。
住民同士のトラブルは冷静に対処していくことが最も重要です。
ご紹介するポイントを参考にして、なるべくスムーズに解決できるように行動していきましょう。

天井を叩かない

騒音問題でありがちなのが「天井ドン」です。
うるさい音に我慢できず、仕返しや注意のために天井をつついたり叩いたりしてしまうことがあるでしょう。
しかしそのような行為は避けた方が良いです。
天井を叩く行為が騒音問題になってしまい、加害者になってしまう他、天井がへこんだり傷ついたりした場合は、修理費用を負担しなければなりません。
結果的に話し合いがこじれてしまう可能性もあります。
また、自分が無意識のうちに騒音トラブルの一因となっているケースも少なくないため、騒音問題の解決には慎重に取り組んでいく必要があるのです。

直接苦情を言いに行かない

騒音問題では、直接苦情を言いに行かないというのも鉄則です。
理由は、余計に大きなトラブルへと発展してしまう可能性があるからです。
例えば上の階に住む人が気の短い人であった場合、逆ギレされてしまう、冷静に話を聞いてもらえないといったことが起こってしまいます。
現に、騒音問題から傷害事件にまで発展してしまったという事例もあります。
騒音は無意識のうちに出てしまっていることがほとんどであることから、苦情を受け入れられない人も多いのです。
そもそも、怒りに任せて話し合いをしても良い方向には進まないため、その他の方法を取り入れていきましょう、

上の階ではない場合もある

うるさいのが上の階ではないというケースも実は多いです。
音は振動によって伝わるものなので、壁や床、天井などを伝って様々な方向へ響き渡ります。
そのため、上の階ではなく隣の家、斜め上の階で騒音が出ている可能性があるのです。
騒音が上の階から出ているということが明らかでない場合は、余計なトラブルを生まないためにも慎重に行動しましょう。

客観的な記録を取っておく

騒音問題において、客観的な記録を取っておくことも解決のために重要なポイントです。
不快に思う音の大きさ・音の種類は人それぞれであるため、辛さやストレスを訴えるだけではなかなか理解してもらえません。
最悪の場合、大げさだと取り合ってもらえない可能性もあります。
騒音だと感じた時は、その発生時間や音の種類、持続時間などを記録して、発生頻度などを提示できるように準備しておきましょう。
より正確に記録するためには、騒音計とビデオカメラで記録を残すという方法もあります。

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対策しても解決しなければ引越しがおすすめ!物件のチェックポイントは?

騒音の対処法や対策を行っても解決しない場合は、引っ越しをすることも視野に入れましょう。
引っ越し先でも騒音問題に悩まされないよう、物件選びのポイントをおさえておくのがおすすめです。

音が響きにくい物件を選ぶ

建物は、構造によって音の響きやすさが変わってきます。
特に響きやすいのが「木造」と「軽量鉄骨造」で、階数が少ないアパートなどによく用いられている構造です。
これらの物件は壁の厚みが10~12.5cmほどしかなく、比較的防音性が低いと言えます。
対して鉄筋コンクリート(RC造)か鉄筋鉄骨コンクリート造(SRC造)は15~18cmほどの厚みがあります。
普段の生活で出る音は、15cmほどあればほとんど漏れることはないため、それらの構造であれば安心して住み続けることが可能です。
物件選びをする際は、建物の構造もしっかりとチェックしましょう。

内見で防音性や遮音性

内見の際、立地や間取りに注目しがちですが、ここも防音性や遮音性をチェックするチャンスになります。
壁を叩くだけでなく、軽くジャンプするなどで音がどのくらい響くのかを確認してみましょう。
音が響きにくいと感じた場合は、壁や床などの防音性や遮音性が高いと言えます。
また、なるべく隣や上の住民が家にいる時間帯に内見を行うことで、よりリアルな防音性をチェックできます。
壁に耳を当てて、隣の生活音がどれだけ聞こえるのかなどを見ておきましょう。
訪れる時間帯を工夫しながら、複数回内見を行うのがおすすめです。

隣室の間取り

防音性に影響する要素として、隣室の間取りも挙げられます。
自分の家の寝室と隣室のリビングが隣り合わせになっている間取りだと、寝ている時に生活音などが気になって、ストレスを感じてしまう可能性があります。
間取りによっては、こちらが相手にストレスを与えてしまうケースも少なくありません。
隣室の間取りと自分の家の間取りを照らし合わせながら、過ごしやすいかどうかを考えていく必要があるでしょう。
ここで注意したいのがワンルームや1Kの場合です。
収納スペースや廊下、上下水道やガス管などの配管スペースが部屋の間に設けられており、生活音が響きにくくなっているかどうかを確認しておきましょう。

角部屋や最上階を選ぶ

角部屋や最上階を選ぶというのも騒音問題のリスクを小さくするための方法です。
特に最上階であれば、上の階からの騒音がゼロになるため、よりストレスを軽減できます。
しかし、角部屋や最上階は家賃が高く設定されていることも多いため、なるべく費用を抑えたいという方には向かないかもしれません。
もちろん家賃が変わらないケースもあるため、物件選びの1つのポイントとしておさえておくと良いでしょう。
また、小さな子どもがいる家庭であれば、比較的足音が気にならない1階を選ぶことも騒音対策の1つになります。

周辺環境

騒音問題を避けるために大切なポイントとして、周辺環境をしっかりとチェックするということも挙げられます。
建物の共用部分に騒音についての張り紙などはないかということはもちろん、共用部分が綺麗に使われているかどうかを見ておくのも大切です。
禁止行為やマナー違反が見られる建物は居住者の質が悪く、騒音問題も起きやすいと考えられるため、物件を選ぶときは注意しましょう。
また騒音はその物件の住民だけでなく、その建物を取り巻く環境からも発生することがあります。
地域の主要な道路、駅、学校といった人が多く集まる施設がある場合は、時間帯によって騒音が出てくる可能性が高いです。