網戸が劣化する原因と張り替えの目安

虫の侵入を防ぐための網戸ですが、劣化した状態で使っていると効果を発揮しません。
そこで、気になるのが網戸の劣化原因と張り替え時期です。
では、どのタイミングで張り替えるのでしょうか?

網戸が劣化する原因

まずは、網戸が劣化する原因について解説していきます。

・紫外線
網戸が劣化する大きな原因は紫外線によるものです。
一般的な網戸の材質には、ポリプロピレンが使用されています。
プラスチックの代表的な存在であり、軽量なことから網戸にも用いられています。
しかし、ポリプロピレンは熱を加えると変形してしまう特性があり、反りやすいです。
そのため、紫外線を浴びやすい位置にある場合は劣化速度も速くなってしまうでしょう。
網戸の見た目に問題はないものの、虫が入ってくるようになった場合も紫外線によって耐久性が失われている可能性があります。

・開閉時
網戸を頻繁に開閉する場合、この行為が網戸の劣化を招く恐れがあります。
何度も開閉することで、スムーズに網戸を動かす車輪が歪んだり、削れたりすることがあり、これによって網戸そのものの動きが悪くなるのです。

・雨風
雨や風の当たりが強い位置にある網戸も、劣化を早める原因の1つになります。
網戸は過酷な環境にあるため、雨で濡れる、日光に当たる、強風にさらされるなど、頻繁にダメージを受けている状態です。
風が強く吹き込む位置にある網戸は、大きな負担がかかってしまい、その結果劣化が早くなるでしょう。

・ペット
ペットを飼っている場合、ひっかいたり衝突したりすることで網戸が劣化する場合があります。
子猫が網戸によじ登ったり、外に出たくて頭突きしたりして穴を広げたり、歪んだりすることも珍しくありません。
犬も網戸に頭を押し付けたり、何度も掻いてしまったりすることがあり、ペットがいるかいないかで寿命も変わってきます。

劣化した状態で放置するのは避けて

上記の内容が原因で網戸が劣化してしまった場合、そのままの状態で放置するのは避けましょう。
網戸が劣化したままだと、思わぬトラブルが起こる可能性があります。
どのようなトラブルが起こってしまうのでしょうか?

・虫の侵入
虫が侵入しないように設置されている網戸ですが、それが劣化したまま正しく機能しなければ室内に虫が入ってしまいます。
小さな隙間では蚊やハエが入りやすく、蛾やハチが入り込んでしまっては危険です。
ゴキブリが侵入する可能性もあるので、劣化した状態で放置するのは避けましょう。

・空き巣に狙われる
劣化している網戸をそのままにしておくと、空き巣に狙われる可能性があります。
空き巣は、防犯意識が低い家や、無頓着な外観の家は戸締りが甘いと判断するからです。
目立たない位置の網戸なら早急に直さなくても問題ありませんが、大きく穴が開いていたり破れていたりする場合は、空き巣に狙われる可能性が高いので早めに対処しましょう。

・人体への影響
網戸の素材であるポリプロピレンは、安全性が高い素材ですが、直射日光に弱いので劣化しやすくなり、低温になると脆くなってしまいます。
そのため、劣化してしまった網戸を放置するとより早く劣化してしまうのです。
網戸の劣化を放置したままにすると、網戸の素材であるポリプロピレンが粉末状になって空気中を舞ってしまいます。
ポリプロピレンそのものは人体に影響がないとされていますが、網戸についているホコリやごみなども舞ってしまうためアレルギーなどを持っている場合は影響がないとは言い切れません。
早めの対応を検討しましょう。

・ペットの脱走
劣化した網戸をそのままにしておくと、ペットが脱走するリスクも高まります。
劣化している網戸は脆く、些細な傷や力を入れることで破れたり穴が空いたりします。
猫や犬の爪とぎなどで大きく破れてしまう可能性も高く、そこから逃げてしまうと危険です。
ペットのいる部屋などの網戸は定期的にチェックしておくと安心です。

網戸は定期的な張り替えが必要

網戸は、特に太陽が当たりやすい西側、南側の網戸に関しては3年~5年、その他の方角に関しては6年~10年を目安に張り替えるのが最適です。
網戸が破れていないため、張り替える必要がないと思われるかもしれませんが、破れてからでは上記のようなリスクがあります。
劣化してからではなく、劣化する前のタイミングで張り替えていると大きな問題もなく快適な生活が送れるということです。

交換が必要になる場合も

網戸は何度も張り替えて新しくできますが、本体のフレームが壊れてしまった場合は網戸そのものの交換が必要です。
網戸の枠部分は、網よりも長い耐久性があり、10年程度は使用できます。
しかし、日当たりや天候などにより、予定よりも早めに交換時期が訪れる場合もあるでしょう。
網戸が動かしにくくなった、しっかり閉めていても虫が侵入してくる、網戸の枠や戸車が歪んでいる、動きにくくなったという場合は網戸本体の交換時期かもしれません。

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網戸の張り替えにかかる費用相場

網戸はプロに依頼する方法と、自分で張り直す方法があります。
自分で張り替えることもできますが、網戸の大きさによっては業者に依頼しなければならないケースもあります。
その場合、どれくらいの費用がかかるのでしょうか?

DIYで張り替えする場合

DIYで張り替えする場合、網戸の目の細かさ、機能性、大きさなどによって1枚500円~3,000円程度の費用が必要です。
網戸の張り替えが初めてであれば、網の他に網戸クリップ、網戸専用のカッター、網戸押さえローラー、ゴムなどが必要です。
ゴムは網戸の大きさによって使う長さが異なるので、網戸の大きさによって必要な長さも変わってきます。
そのため、DIYの場合は初期費用がかさんでしまいますが、自分の好きなタイミングで網戸を張り替えられるので便利です。

専門業者に依頼する場合

網戸を自分で張り替える場合、ちょっとしたコツが必要です。
一辺をキレイに張れたものの、他の部分を張り替える際に歪んでしまい、最初から張り直すケースも少なくないでしょう。
また、小さな網戸は張れるものの、大きな網戸となると歪んだからといって簡単に張り直すのも難しく、ゴムが思うように止められない、歪みを直そうとしてまた歪んでしまい、時間だけがかかったという場合もあります。
専用の道具やスペースも必要なため、数年に1度の張り替えなら業者に依頼するのもおすすめです。
網戸交換に関しては、1枚1,500円~4,000円程度が平均です。
これらの範囲内であれば、業者に依頼すると1日で網戸交換を終えられます。
さらに、戸車の交換、新品への交換などがあれば、一度業者から見積もりをもらうと良いでしょう。

修理の場合は業者に依頼できないことも

網戸の修理依頼を業者に検討している場合、内容によっては依頼できない可能性もあります。
それは、網戸に小さな穴が開いた時です。
網戸の小さな穴は何かが引っかかって空いた場合もあれば、動物の爪で穴が広がった場合もあるでしょう。
小さな穴に関して修理を請け負っている業者は少ないので、自分で修理するのが望ましいです。
網戸の小さな穴であれば、網戸に直接張る補修シートが販売されているのでこれを使うと簡単に修理できます。
穴が大きい場合も網戸補修テープを使えば、一気に穴を塞げるのでお得でしょう。
他にも、接着剤を使用していない網戸補修パッチ、ニトムズから協力補修シートも出ているので、補修したい穴の大きさなどに合わせて目立たなくさせても問題ありません。