自分で網戸を張り替える方法

ここからは、実際に自分で網戸を張り替える方法を解説していきます。
業者に頼らず自分で張り替えようと考えている方は、参考にしてみてください。

網戸と押さえゴムのサイズを確認する

網戸を張り替えるにあたって、まずは網戸と押さえゴムのサイズを確認します。
網戸のサイズを確認する際は、ネットだけの長さではなく、枠まで含めた全体の長さを図ります。
途中で区切られていて2枚のネットを張り替える必要がある場合は、途中にある枠の端までを計測してください。
枠を含めた横幅が約90cmであれば、市販の網戸ネット(幅91cm)が使えます。
幅広の場合は、ネットが張られた部分の長さに約10cmの余裕を足して必要な幅を算出し、それに応じて120cm、140cm幅のネットを購入しましょう。
押さえゴムは、ネットを固定するために網戸の枠に固定されているのもので、サイズは3.5mm、4.5mmなど複数あります。
網戸の溝にマイナスドライバーを差し入れて、押さえゴムの端を少し引き出してから直径を図ると正確に測れます。

道具を準備する

網戸の張り替えには、張り替え用のネットと押さえゴムの他に、次の道具が必要です。

・網戸用ローラー
・カッターまたは網戸専用カッター
・プラスドライバー、マイナスドライバー
・クリップ
・ブラシなどの掃除用具

古い網を取り外す

必要な道具が揃ったら、古い網を取り外していきます。
まずは、「外れ止め」といって網戸を固定している部品を解除するため、網戸の上部にあるネジをプラスドライバーで緩めてから、カチッという手ごたえがあるまで外れ止めを下に降ろします。
網戸の左右に1個ずつついている外れ止めを解錠した後、網戸を持ち上げるようにして窓枠から外し、押さえゴムが見える側を上にして平らな場所に置きます。
押さえゴムの切れ目を探し、マイナスドライバーを差し込んでゴムの先端を浮かせたら、手で引っ張って枠からすべて外します。
これで、古いネットも簡単に外れます。

サッシ枠のホコリやゴミを綺麗にする

網戸のサッシ枠には、砂やホコリが溜まっていることが多く、そのままでは網戸を窓枠に戻す時に、室内に汚れが落ちる恐れがあるため、ブラシなどで綺麗に掃除しておきましょう。

網をセットして押さえゴムで固定する

新しい網を網戸枠の内側よりも約10cm大きめにカットして、枠と平行になるように置きます。
この時、枠の4辺をクリップで留めておくとネットがズレにくいです。
つづいて、網押さえローラーでネットを挟むようにして、押さえゴムを網戸の溝にはめていきます。
最初に、ゴムの先端から約5cmの部分を溝の角に押し込んでから、はみ出ている先端を90℃折り曲げ溝に押し込むときれいに仕上がります。
残りのゴムを、すでに押し込んだ箇所から近い順に溝へ押し込んでいきます。

枠からはみ出た部分をカットする

ネットは大き目にカットしてあるので、枠からはみ出る部分があるはずです。
4辺の溝にゴムを押し込み終えたら、枠からはみ出た部分のネットをカットします。

網戸を窓枠に戻す

ネットの張り替えが済んだら、網戸を窓枠に戻します。
網戸の上部から下部の順で窓枠にはめた後、左右の外れ止めを上に押し上げます。
最後に、プラスドライバーでネジを締めて作業完了です。

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自分で網戸の張り替えを行う際の注意点

賃貸物件の網戸を自分で張り替える際は、いくつか注意点があります。
これを知らずに張り替えてしまうと、後でトラブルとなる可能性があるので、必ずチェックしておいてください。

賃貸借契約書を確認する

賃貸契約書には、網戸を含む室内設備の修理に関して、決まり事が記されていることがあります。
自分で勝手に網戸の張り替えを行ってしまうと、費用が借主負担となるばかりか、契約違反などのトラブルになる恐れもあるため、事前に賃貸契約書の内容をしっかり確認しておきしょう。

窓枠が交換できないことがある

賃貸物件では、窓を共有部分としていることも多く、網戸の張り替えは許されていても、窓枠の交換は禁じられているケースもあります。
トラブルを避けるためには、やはり前もって賃貸契約書を確認することが重要です。

業者に依頼した方が良いケースもある

網戸の張り替えは、慣れている方にとってはそれほど難しくない作業ですが、以下のようなケースでは業者に依頼することも検討すべきでしょう。

・1枚だけ張り替える場合
網戸を張り替えるには、張り替え用の網だけでなく、押さえゴムや網戸ローラー、カッターなども揃える必要があります。
1枚張り替えるために、それらの道具をすべてそろえるのは割高であり、自分で張り替える手間も考えると、業者に依頼する場合と比べても費用に大差はありません。
むしろ自分で張り替えるのと変わらない値段で、プロに張り替えてもらえるなら、業者に頼んだ方がお得と言えます。

・アレルギーが心配な場合
花粉症やホコリアレルギーまたは呼吸器系の持病がある方は、自分で網戸の張り替えを行うのは避けた方が賢明です。
網戸には、花粉やホコリ、PM2.5などが付着していることが多く、網戸を張り替える際にそれらを吸い込むことで、症状が悪化する恐れがあります。

・初めて網戸の張り替えを行う場合
網戸の張り替えに慣れたプロの業者であれば、作業時間は1枚につき5~15分ほどですが、初心者の場合は、1枚張り替えるのに30分以上はかかると覚悟しておきましょう。
特に、押さえゴムを溝にはめ込んだり、ネットを綺麗にカットしたりする作業は、慣れていないと手間取って、時間と体力を消耗してしまいがちです。
また、かがんで作業することが多いので、腰への負担も心配です。
そうして時間や体力を消耗して張り替えたとしても、初心者ではどうしても網にたるみや緩みが生じてしまうものです。
家全体の網戸を張り替える場合は、1日で終わらない可能性も十分考えられます。
そのため、網戸の張り替えに時間をかけたくない方や、自分できれいに張り替える自信がない方は、業者に依頼するのがおすすめです。

賃貸物件の網戸が破れたり、しっかり閉めても隙間が生じたりする場合は、網戸の張り替え時期です。
自分で網戸を張り替えることもできますが、たるみや緩みなく短時間で綺麗に張り替えるには、職人の技が必要です。
また、賃貸物件の網戸は共有部分に指定されていることも多く、自分で勝手に張り替えてしまうと、トラブルになる可能性もあります。
網戸の張り替えが必要な時は、事前に賃貸借契約書を確認するか、管理会社や大家さんに相談するようにしてください。