自分で網戸の張り替えを行うメリット・デメリット

網戸の劣化に気付いた場合、業者に依頼するよりも自分で張り替えた方が早くて安く済むのでは?と考える方もいるでしょう。
ここでは、自分で網戸の張り替えを行うメリットとデメリットについて解説します。

メリット

自分で網戸の張り替えを行う場合は、費用・好み・タイミングといった点で大きなメリットがあります。
それぞれのメリットについて、以下で詳しく見ていきましょう。

張り替えにかかる費用が安い

業者に依頼する場合、網戸自体の費用はもちろん、人件費や手間賃といった費用も発生します。
一方、自分で張り替えた場合にかかるのは網戸の料金のみで、その網戸自体も値段が安いものを選べば、業者に頼むより断然コストを抑えられます。

好みの網戸に張り替えできる

自分の好きな網戸に張り替えられるのも、大きなメリットです。
ホームセンターには、色や形状が様々な網戸が豊富に取り揃えられています。
遮光性に優れたものや虫が入りにくいものなど、デザインだけでなく機能面でも、希望に合わせた網戸に交換できるのです。

張り替えのタイミングを決められる

業者に依頼するときは、あらかじめ日時を決め、予定を空けておかなければなりません。
忙しかったり先の予定が読めなかったりすると、作業日時を決めることすら難しく感じてしまいます。
また、急な用事が入ってキャンセルした場合は、キャンセル料が発生する可能性もあります。
自分で行うのであれば、仕事終わりや休日の少し時間が空いた時に、すぐに交換することができます。

デメリット

網戸の張り替えを自分でスムーズにできそうであれば、好きな網戸を選べ、好きなタイミングで作業でき、その上業者に依頼するよりも安く済ませられます。
しかし、網戸の張り替えに慣れていない方は、多くの手間がかかることと、場合によっては自分で交換できないケースもあるというデメリットも、しっかり理解しておきましょう。

手間がかかる

網戸の交換作業に慣れていないと、たった1枚張り変えるだけでも、予想以上に多くの時間と労力を要します。
自分で網戸を持ち込めば、交換作業のみ任せられる業者も存在するため、自力での網戸交換に不安がある方は、ひとまず業者に相談するのがおすすめです。

自分で交換できない場合がある

一般住宅の網戸には、様々なサイズの網戸が使われており、中には業者でなければ取り外しが困難なタイプの網戸もあります。
特に、比較的新しい住宅に多いロールタイプの網戸は、専門の道具を使用しなければならないこともあり、通常の網戸よりも交換が難しいとされています。
また、フレームがゆがんでいたり破損したりしている場合も、自分での交換が困難になります。
特殊な網戸を交換する時やフレームに不具合が生じている時は、業者に依頼した方が賢明です。

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網戸の選び方

網戸を自分で張り替える場合は、まずどの網戸を使用するか決める必要があります。
素材、色、メッシュの細かさなど、様々な種類の中から、自分の希望に合ったものを選びましょう。

素材による効果の違い

網戸に使われる網の素材は、強度や使用目的によって異なります。
ここでは、主な網の素材をご紹介します。

・ポリプロピレン
多くの住宅で使用されている最も一般的な網戸の素材が、ポリプロピレンです。
見た目にコシがあり、安価なことでも人気ですが、5~10年で張替えが必要であり、耐久性の面では他の素材よりも劣ります。

・ポリエステル
ポリエステルは、見た目的には柔らかいですが、上記のポリプロピレンよりは線が太く強度が高いです。
見た目の柔らかさと、耐久性のバランスが良いものを求める方におすすめの素材です。
「ペットディフェント」といって、ビニールコーティングが施されたものも販売されており、猫が引っかいた程度では簡単に壊れないようになっています。

・グラスファイバー
ガラス繊維をポリ塩化ビニルでコーティングした網で耐熱・耐久性に優れています。
ほつれにくく、巻きグセも付きにくいので、比較的簡単に張替えられます。
落ち着きのある美しい色合いは海外でも人気があり、高級網に位置付けられています。

・ステンレス
網戸に使用される素材の中では最も耐久性に優れ、15~20年使用されることもあります。
汚れが付着しにくい、錆びにくい、通気性が良い、といった特徴があり、手入れの手間がかからないのがメリットです。
価格が高いため一般にはあまり流通していませんが、猫などのペットによる網戸の破損を防ぎたい方に選ばれることが多いです。

上記の他にも、防虫剤が練り込まれていて虫を寄せ付けない網や、水をかけるだけで汚れが落ちる網など、様々な機能を併せ持つ網が販売されています。

カラーは3色

網戸の色は白、黒、グレーの3色が一般的で、色ごとに見え方や効果が異なります。
それぞれの色の特徴は、以下の通りです。

・白(ホワイトグレー)
白系は網目模様が見えにくいので、外側から見ても内側から見ても網戸だと分かりにくく、外観を損ねません。
また、ホコリが付いても目立たないことや、光を反射するので目隠し効果が高いこともメリットです。
一方で、室内側からの景観も遮ってしまうため、外の風景を楽しむことが目的の窓には不向きです。

・黒
白系の網とは反対に光を反射しないので、室内から外の景色が鮮明に見えます。
しかし、外からも室内の様子が良く見えるため、人通りの多い道路に面した窓には向きません。
また、ホコリが目立ちやすく、こまめな掃除が必要です。

・グレー
白と黒、両方の特徴を併せ持っており、目隠し効果と透過性のバランスに優れています。
白に近い色ほど目隠し効果が高まり、黒に近くなるほど透過性が高まるので、好みに合わせて調整できます。

現在、網戸の色として主流なのは黒ですが、外から室内が見えやすいこともあって、プライバシーが懸念されます。
そこで近年は、内側は黒で外側はシルバーという網も販売されています。
価格は、白やグレーの1.5~2倍と高めですが、プライバシーの側面では優秀です。

メッシュのサイズ

網戸には、網目の細かさを表す「メッシュ」という単位があります。
メッシュとは、1インチ(2.54cm)あたりの網目の数を指し、数字が大きいほど網目が細かくなります。
主に流通しているのは、18、20、24、30、40メッシュで、中でも一般住宅に使用されることが多いのは、18や20メッシュです。
しかし、18や20メッシュだと、ハエなどの小さな虫が侵入してしまうこともあるため、微小な虫の侵入を防ぎたいのであれば、24メッシュ以上の網がおすすめです。
とはいえ、30や40メッシュでは網目が小さくて風通しが悪くなるという欠点も出てくるので、風通しを考慮する場合は24メッシュを選び、微小な虫には防虫剤などで対処するといった方法も考えましょう。