【更年期】のイライラやだるさ…「市販薬」本当に効果はあるの?選び方と注意

最近イライラやのぼせが気になる……これって更年期の症状? 病院に行くのがベストですが、忙しくて症状が軽い、そんな時は「市販薬」を試してみるのも一つの手。自分に合った市販薬の種類や効果、選び方、病院を受診する目安について解説します。

監修者プロフィール:横倉恒雄さん(横倉クリニック)

よこくら・つねお 医学博士。医師。横倉クリニック・健康外来サロン(港区芝)院長。東京都済生会中央病院に日本初の「健康外来」を開設。故・日野原重明先生に師事。婦人科、心療内科、内科などが専門。病名がないものの不調を訴える患者さんにも常に寄り添った診療を心がけている。著書『病気が治る脳の健康法』『脳疲労に克つ』他。日本産婦人科学会認定医 /日本医師会健康スポーツ医/日本女性医学学会 /更年期と加齢のヘルスケア学会ほか。

(広告の後にも続きます)

 軽い症状は婦人薬や更年期対応市販薬で緩和も

「これって更年期障害かしら?」と感じるような症状があらわれたときや、病院に行くほどではない軽い症状のとき、まずは市販薬を試してみたい人もいるでしょう。

本来なら婦人科にかかって診てもらうのがベストですが、それができないときには市販薬で様子を見るのもひとつの方法です。更年期障害の症状緩和をうたった市販薬は、婦人薬や更年期対応市販薬などと呼ばれ、種類が豊富です。

中でも漢方薬はさまざまな生薬の組み合わせで作られており、全体的な心と体のバランスの乱れを回復させる働きを持ちます。更年期のさまざまな症状には「婦人科三大処方」と呼ばれる当帰芍薬散・加味逍遥散・桂枝茯苓丸などが用いられています。

ただ、漢方薬の効果を最大限に発揮させるためには、体質に合ったものを選ぶことが重要なポイント。病院で漢方薬を処方する際にはその人の体質に合ったものを選びますが、市販薬では体質に合わせて選ぶことはできません。もしも市販薬が体質に合わない場合には、効果がでないばかりか副作用がでる可能性もあるため注意が必要です。

市販の治療薬は、病院でもらう処方薬よりも成分含有量が少ない場合が多く、処方薬ほどの高い効果は期待できません。しかし、どの体質の人でも使えるように成分を調整してあるため、比較的症状が軽い人などは試してみてもよいでしょう。

購入の際は、自分の体質や症状に適しているか、どんな成分が含まれているのか、店頭でパッケージをよく確認し、薬剤師がいれば説明してもらうことをおすすめします。事前にスマホやパソコンで製薬会社のホームページを検索し、商品の情報を確認しておくと安心です。