パリ・ファッション界で大人気のヴィーガン弁当がある。色とりどりのおかずは見るだけで楽しくなり、美味。パリコレクションの期間中は引っ張りだこ。
この弁当を作っているのが、パリで「H VEGAN BENTO」を主宰する白石浩子さんだ。
知り合いに頼まれて作り始めたお弁当
2004年にフランスに渡り、フランス人の夫と2人の子どもと暮らす。ヴィーガンに関心を持ったのは、8年ほど前。体調を崩したのがきっかけだった。
フランスにファッションなどの撮影にやってくる日本人のチームがいつもおいしいロケ弁当を探していた。連日弁当を注文する人たちにとって、同じような弁当を食べ続けることが苦痛になってくるからだ。知り合いから頼まれてお試しで弁当を作ったところ、大好評。おいしくて楽しい弁当の評判がスタイリストなどに口コミで広がり、4年前から本格的に弁当作りをスタートさせた。以来、ディオールやシャネル、ルイ・ヴィトンやアンダーカバーなどのブランドから注文が入るようになった。
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料理に魂を込める
何を入れようかを頭の中でイメージして、季節感を大事にしながら、料理を考えていく。野菜はマルシェに行って、新鮮なものを購入。弁当を作るのは自宅の台所。2升炊きの炊飯器や圧力鍋もフル稼働。早朝から弁当作りで大忙しだ。大量の注文が入った時には日本人の知人に手伝いを頼み、下ごしらえをする。詰める作業はダイニングテーブルで。大きなダイニングテーブルが弁当で埋まってしまうこともしばしば。
白石さんの弁当の「アイコン」とも言えるのが、大根でできたウサギと、白石さんが「草間ラディッシュ」と呼ぶ、水玉模様に切り込みを入れたラディッシュだ。