医療用ウィッグの選び方|覚えておきたい6つのポイント【専門家が解説】

医療用ウィッグ選びのポイント

脱毛の影響が出やすい抗がん剤を使った場合、およそ2週間後から髪が抜けてくるのだそうです。

ウィッグにはさまざまな種類がありますが、オーダーメイドにすると仕上がりまでに1か月ほどかかるので、早めの準備をおすすめしているとのこと。さらに、住んでいる自治体によってはウィッグの購入に助成金が使えることもあるそう。

もし医療用ウィッグが必要になったときは以下のようなポイントを知っておくと、負担やストレスが少なくてすむそうです。

【覚えておきたい、医療用ウィッグ選びのポイント】

1.  準備開始は1か月半前までに
抗がん剤の副作用やウィッグの仕上がりを考えると、治療開始の1か月半くらい前には準備を始めておくと気持ちの負担が少なくなります。

2.自治体の助成金を調べる
住んでいる自治体によってはウィッグ購入費の助成制度があります。例えば東京の足立区では費用の2分1、ウィッグ3万円まで負担してくれます(2024年2月現在)。助成制度の一覧はこちら。

3.自分の希望を整理しておく
購入の前に希望のヘアスタイル、予算、生活やファッションの傾向を整理しておくとスムーズで失敗も少なくなります。

4.医療用ウィッグマークの有無
頭皮への刺激、洗濯や汗での堅牢度(退色や色移りのしにくさ)など、医療用ウィッグとしての基準を満たした「M.Wigマーク」を取得していれば安心。

5)サイズ調整ができるタイプを
治療の副作用によって髪が抜けてから生える間に頭囲が変化します。ズレを防ぐためにも、サイズ調整ができるタイプを選びましょう。

6)通気性をチェックする
見栄えを良くするために人工皮膚が付いているタイプもありますが、頭皮や髪には通気性の良さが大切。裏側はメッシュがおすすめ。

自然な仕上がりの医療用ウィッグを着けた川本さん

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品質保証のマーク、どんな性能を満たす?

病気や治療によるデリケートな頭皮や髪を守るのが医療用ウィッグ、2015年からウィッグとしては世界初の国家規格が制定されています。それが先ほども述べた「M.Wigマーク」で、がんや脱毛症で悩む人が安心して使えるように性能基準を満たした製品であることの証です。

もう少し詳しく紹介すると、M.Wigマークの製品は産業標準化法(JIS法)に定められた以下の4つの試験に合格しています。

皮膚への影響を判定するパッチテスト
洗濯による退色や色落ち、他の洗濯物への色移りの試験
ホルムアルデヒド試験
汗による退色や変色および重ね着した衣服への色移りを評価する試験

「 M.Wigマーク」が付いたアデランスの医療用ウィッグ