女性の性欲についての疑問
ここからは、女性の性欲についての疑問についてご紹介します。
女性の性欲が強いのはおかしい?
日本では、これまで女性の性欲について語られることは多くありませんでした。
しかし、女性にも性欲は当たり前にあるものです。性欲の強さには個人差がありますが、日常生活に支障をきたすことがなければ問題ないと考えられるでしょう。
女性の性欲がないのはおかしい?
ストレスの多い環境に置かれていたり、不安やイライラ、慢性的な疲労がある場合は、性欲が湧かないこともあります。性欲がないことで悩んでいる場合は、病院を受診し医師に相談してみましょう。
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女性の性欲との付き合い方・対処法
ここからは、女性の性欲との付き合い方・対処法をご紹介します。
ストレス発散や休息
低下してしまっている性欲を上げたい場合は、まずは疲れた心や体を休めることが大切です。
ストレスや疲労があると、性欲までエネルギーを割くことができません。ストレス発散をしたり休息を取ったりして、心や体がリラックスできる状態にしましょう。
マスターベーション
マスターベーション(自慰行為)は男性がする行為というイメージを持たれることが多いですが、本来は男女問わず行う、ごく一般的な行為です。
マスターベーションは最近では「セルフプレジャー」と呼ばれ、女性誌などで紹介されることも多くなってきました。
オルガスムに達すると、ホルモンや自律神経の作用によってリラックス効果を得られます。そのため、マスターベーションは性欲の解消だけでなく、ストレス解消効果も期待できます。
潤滑剤・潤滑ゼリーの活用
セックスのときの痛みは、女性の性欲減退につながる大きな原因です。性交痛が原因でセックスが苦痛になっているのであれば、潤滑剤・潤滑ゼリーの使用を検討してみるといいでしょう。
悩んでいたものの、潤滑剤を使用することで性交痛の痛みを大きく軽減できたという人もいます。
ホルモン補充療法
性交痛がある場合、女性ホルモンを補充する「ホルモン補充療法(HRT)」も選択肢の一つです。経口剤の他にも、ジェルや貼付剤などがあり、医師と相談の上、胃腸や肝臓が弱い人でも使用できます。
ホルモン補充療法は更年期障害の治療にも使われるため、更年期のつらい症状に悩んでいる人も知っておくといい選択肢です。
また、活力の減退を感じている人は、原則としてホルモン補充療法(HRT)として併用して行う「テストステロン補充療法」という治療法もあります。
性に対する夫婦の価値観について考えてみる
セックスについて考える際、セックスレスの割合が注目されがちですが、大切なのは「性に対する夫婦の価値観の一致」です。
必ずしも挿入しなければならないわけではなく、肌に触れ合うだけでも、お互いが満たされればいいのです。
年齢を重ねれば男女ともに、心にも体にも変化が起こります。若い頃のようなセックスではなく、年齢を重ねた自分たちが安心して楽しめる、安らぎを得られるやり方について考えてみるといいでしょう。
性欲との上手な付き合い方を見つけてみて
年齢とともに変化が起こりますが、女性にも性欲はあるものです。ただし、個人差もあり、性欲が強い人もいれば少ない人もいるため気にし過ぎる必要はありません。
ただし、日常生活に支障が出ている場合や、悩みにつながっている場合は、一度病院を受診して相談し、医師に相談してみましょう。
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監修:二宮典子(にのみや・のりこ)さん
医療法人心鹿会(大阪)理事長。2005年、香川大学医学部卒業。女性医療クリニックLUNA心斎橋などを経て、21年から現職。専門は女性泌尿器科。泌尿器科専門医・指導医、性機能専門医。著書は『女医が教える 潤うからだづくり』(主婦の友社刊)。YouTubeの「ココシカ診療所」も開設。