「メラノーマの初期症状」はご存知ですか?なりやすい年齢層も解説!【医師監修】

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メラノーマの検査方法

もしかしてマラノーマかも?と不安に思った場合、病院ではどのような検査をするのでしょうか?以下でメラノーマの検査方法について解説します。

ダーモスコピー

ダーモスコピーは、皮膚の詳しい状態を確認する検査機器です。特殊な光源を備えたルーペのような装置で病変部分を拡大し、皮膚の表面から真皮の浅い部分まで確認します。
ダーモスコピーは、あらゆる皮膚疾患の診断に役立ち、特にシミやほくろ、悪性黒色腫や基底細胞がん等の黒い色の皮膚がんの鑑別に有効とされています。
ダーモスコピー検査は、以下のステップで構成されています。

1.まず、患部をアルコール綿で消毒し、超音波用のジェルを塗布します(もしくは偏光フィルタを用います)
2.その後、ダーモスコープを使用して患部を観察し、デジタル画像として記録します
3.最後に、使用したジェルをティッシュペーパーで拭き取ります

検査は約10分で完了し、痛みは伴わないといわれています。一度の検査で診断できるほくろは原則1箇所であり、別部位の診断を希望する場合は次回検査まで1ヶ月待つ必要があります。

皮膚生検

診断の基本は視診で、ダーモスコピーを用いて患部を詳しく確認しますが、皮膚生検は、ダーモスコピーでの診断が不明確な場合に行われます。
皮膚生検を実施する場合、病変が大きい場合は「部分生検」が行われ、病変が小さい場合は病変の全部を切除する「全摘生検」が行われます。顔に大きな病変がある場合は、全摘生検は現実的でないため、部分生検が行われることがあります。
また、メラノーマと診断された場合は、CTやMRIを用いてリンパ節や内臓への転移を調査します。

メラノーマの初期の治療法

悪性黒色腫の治療においては、主に手術でがんを除去する方法が選ばれます。
メラノーマは周囲に微細な転移を生じやすく、表面上見えるがんの除去だけでは再発のリスクがあります。そのため、がんの縁から数センチメートル外側までを含めて広範囲に切除する必要があります。切除範囲や深さは、腫瘍の大きさや位置に応じて決定されます。

【術後補助療法】
悪性黒色腫の治療後、早期の転移や再発が頻繁に起こり、予後が不良になることがあります。そのため、手術後の転移や再発を防止する目的で術後補助療法が行われます。術後補助療法には、分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬、インターフェロン等が使用されることがあります。

【化学療法】
化学療法では、抗がん剤を用いてがん細胞の増殖を抑制し、細胞を死滅させます。
手術後の補助療法として、手術で完全に除去できなかったがん細胞を排除する目的で、抗がん剤が使用されることがあります。
また、手術が困難な患者さんに対しては、全身療法として抗がん剤を用いてがんの成長を抑える為の治療が行われます。

【放射線療法】
悪性黒色腫においては、X線や電子線の放射線療法では効果が認められないことが多いといわれています。ですが、速中性子線、陽子線、重粒子線など、特殊な放射線の照射で効果を示す場合があるようです。
また、脳に転移がある場合には、ガンマナイフやサイバーナイフのような治療法が適用されることもあります。