定年時の退職金の金額はどのように変化しているの?年金制度についても解説

定年時にもらえる退職金ですが、年々その額が減少しているといわれています。年金制度の変更なども含め、昔と比べると、退職金と年金だけでは老後を安心して暮らせる保証はなくなってきました。今回は、退職金の金額の遷移や年金制度についても解説します。

退職金制度とは

退職金制度とは、会社の定める一定の期間を働いた方に在職中の業績を加味してお金が支払われる制度です。退職金制度は主に4つの種類が存在し、それぞれの特徴は以下の通りとなります。

●退職一時金制度:退職する際に、企業が定めた退職金が一括で支払われる

●中小企業退職金共済:退職後に、在職中に積み立てた退職金が共済組合から支払われる

●確定給付企業年金制度:退職後に、一定期間にわたり退職金が支払われる

●企業型確定拠出年金制度:企業から受け取る掛け金を、自ら運用する

それぞれ退職金の支払われ方に違いがあり、会社により導入されている退職金制度もさまざまです。

 

退職金の変化

退職金は、昔と比べて数百万円程度下がっているといわれています。

 

令和3年の退職金と平成23年の退職金の違いは、表1の通りです。

 

表1

勤続年数 大学卒業 高校卒業
2011年(平成23年) 35年 2646万2000円 1904万9000円
満勤 2531万3000円 2133万3000円
2021年(令和3年) 35年 1903万3000円 1745万7000円
満勤 2230万4000円 2017万6000円

※厚生労働省 中央労働委員会「賃金事情等総合調査」を基に筆者作成

満勤の場合、大卒では300万円程度、高卒では100万円程度の金額の差があり、もらえる退職金の金額が減少していることが分かります。

 

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