●カメラ特化だからこその注意点
Xiaomi 17 Ultraのカメラ性能は、各社の現行モデルと比較しても最上位クラスで、かつ唯一無二の新境地を開拓している。しかし、カメラ特化だからこそ、スマホとしての使い勝手にはいささか妥協を強いられる部分もある。
たとえば、ボディの厚みは8.29mmでシリーズ最薄を実現しているが、背面のカメラユニットは可変式設計の望遠カメラを搭載していることもあり、かなり出っ張っている。ケースを装着しても出っ張り自体は残ったままなので、机の上に置くときなどはちょっと取り扱いに慎重にならざるを得ない。
また、すでにユーザーからあがっている声として、本体を振ったとき、カメラユニット内でレンズがカラカラと音を立てるのも少し気になる。これはセンサーと手ブレ補正機構(OIS)がフローティング状態であるゆえに発生するものだが、「故障では?」と勘違いしてしまった人もいるようだ。
最大のネックは、おサイフケータイ(FeliCa)非対応ということだ。すでにモバイル交通カードやスマホによる非接触決済を使っている人にとっては、スマホとしての利便性が後退してしまうため、購入時の大きなハードルになるかもしれない。
●「カメラ特化」ではあるが「カメラ全振り」ではない
誤解してほしくないのは、17 Ultraが「カメラ特化」だからといって「カメラ全振り」のスマホではないということだ。
今回はカメラにフォーカスしたため、あえて触れなかったが、高性能のSoCであるSnapdragon 8 Elite Gen 5 Mobile Platformや文書作成・画像/動画編集をサポートするXiaomi HyperAIを搭載しており、パフォーマンスは他社のフラグシップモデル並みだ。
高精細な写真を美しく表示できるよう、画面も高精細かつ高輝度(最大3500nits)のディスプレーや6000mAhの大容量バッテリーを搭載しているなど、上記にあげた設計上のクセやFeliCa非対応という点以外は、カメラ以外も非常に優秀と言える。
それにしても、17 Ultraのカメラ体験は本当に楽しかった。レビュー後もいつまでも使っていたくなるような満足度は、最近のスマホではあまり得られなかったものだった。筆者はすでに複数台のスマホを併用しているので、20万円のスマホを新しくお迎えするのは厳しいと感じていたが、「高級コンデジ代わりとして割り切って買っちゃうか?」と本気で悩まされている。(OFFICE BIKKURA・小倉 笑助)
■Profile
小倉笑助
家電・IT専門メディアで10年以上の編集・記者経験を経て、現在はフリーライターとして幅広い業界で取材活動を行う。家電レビュー、業界のキーマンインタビュー、金融サービスの解説、企業の戦略分析などの記事制作が得意。ポイ活セミナーの講師も務め、生活者に役立つ情報を日々発信している。

