最新エンタメ情報が満載! Merkystyle マーキースタイル
脳トレ四択クイズ | Merkystyle
『劇場版モノノ怪 第三章 蛇神』総監督・中村健治 独占インタビュー 「“大奥”の見え方が変わった」「男性にも関係のある話をやっている」

『劇場版モノノ怪 第三章 蛇神』総監督・中村健治 独占インタビュー 「“大奥”の見え方が変わった」「男性にも関係のある話をやっている」

男性にも関係のある話をやっている

――その精神もあってか、『モノノ怪』は女性ファンがとても多い作品ですよね。個人的な経験なのですが、第一章の『唐傘』を劇場で鑑賞した時に、女性のお客さんが体感で9割5分ほどを占めていました。もちろんそれはそれで良いのですが、「男性ももっと観なさいよ、女性の生きづらさや苦しみが分かる作品なんだからさぁ!」と文句も言いたくなりました。

 それ、ぜひ大きく言ってください。僕もたまに映画を観に行った時に、「あれ? これ男子禁制の映画だっけ?」と思うほど、女性のお客さんでいっぱいの時がありますね。やはり女性のアンテナがピピっと働く作品はあって、その一つとして『モノノ怪』があることはとても嬉しいです。

 ただ、「男の子があんまりピンとこない作品ってあるんだなぁ」と少し寂しくもなりましたし、『モノノ怪』では「男の子が肩身の狭い思いをしているのかなぁ」って心配になる時もあるんです。実際に『劇場版モノノ怪』のイベントに参加した時は、お客さんの9割9分が女性だったのですが、真ん中のあたりに、僕よりも年上と思われるおじさんが堂々と座っていて、その方と目線があった時にニッコリとほほ笑んでくれて、めちゃくちゃ嬉しかったですね。

 また、『モノノ怪』は「男性にも関係のある話をやっている」意識も強くあるので、その意味でも男性にも観てほしいですね。

――劇中では細見大輔さんが演じる坂下のように、「こうなりたい」と思えるカッコいい男性もいますよね。

 みんなが坂下のようになればいいのにな、と僕も思います。

種﨑敦美の「繊細で自然に湧き出ている芝居」のすごさ

――今回は種﨑敦美さん、入野自由さん、津田健次郎さん、榊󠄀原良子さん、ゆかなさん、沢城みゆきさんが演じたキャラクターそれぞれが、とても印象に残りました。中村総監督が特に思い入れのあるキャラクターや、アフレコで印象的だったことがあれば教えてください。

 幸子(ゆきこ)役の種﨑敦美さんは、「この人はすごい実力があるし、絶対に有名になるだろうな」と思っていたら、本当に有名になって驚きましたし、「やっぱりそうだよな」って、すごく嬉しかったです。

 今回の幸子の芝居も本当に繊細でした。どれくらい繊細かというと、マイクで拾うのがギリギリなくらい、小さな息遣いや細かな変化がたくさん入っているんです。普通アフレコでは、声優さんはある程度、声を張るのですが、種﨑さんは全然張っていない。いや、張っていないというよりも、「今この瞬間、この人物がどうしたいのか」という感情が、そのまま自然に湧き出ているようなお芝居なんです。

 だから、こちらもずっと息を潜めて、耳を澄ませながら収録を見ていました。ずっと聴き入っていたのを覚えています。アフレコをたくさん経験している人なら、あのお芝居がどれだけすごいか、きっとわかると思います。想定できる範囲を簡単に超えてきて、圧倒されました。

 溝呂木北斗(みぞろぎほくと)役の津田健次郎さんは、めちゃくちゃお忙しい方なんですよ。だから収録も、「来てすぐやってください、はい、次の現場行ってください」みたいな感じだったんです。でも、その短い時間の中で、ものすごく的確に芝居をして、スッと去っていくんですよね。「混乱しないのかな?」って驚きましたし、だからこそ「忙しい中でも、どんな現場でも、ちゃんと結果を出す力」がすごい方なんだなと思いました。

 水光院(すいこういん)役の榊󠄀原良子さんは、緊張感を持ってアフレコに臨まれる方でしたので、こちらもめちゃくちゃ緊張しました。僕らの世代にとって、榊󠄀原さんって“憧れの声優さん”でもあるので、会えるだけでもかなりテンションが上がってしまうんですけど、それを悟られないように「冷静に、冷静に……」と思いながら仕事をしていました。

 でも、アフレコは本当に楽しかったです。現場に入られる前からたくさんやり取りをさせていただきましたし、一緒に役や作品について考えながら作り上げていったので、すごく貴重な経験でした。普段は太陽のような存在感の平野文さんとのかけ合いも、とても味わい深かったですね。

 天子(てんし)役の入野自由さんは、もう「間違えない」んですよ。難しい役にも思えますが、こちらからは何も言ってないのに、全てがOK、完璧で、今回はまったくリテイクを出してないです。

 天局(あまのつぼね)役のゆかなさんとは、「天局ってどんな人なのか」というやり取りをかなり詰めていました。最初は僕がゆかなさんに説明していたんですけど、途中からは逆にゆかなさんが「つまりこういうことですよね」と、僕に説明し始めるようになって、「ゆかなさん、僕よりわかってるじゃん」という感じになっていましたし、お芝居も「感情があるのかないのかが、わからなくなっていく」様も含めて見事でしたね。

 三代目御台所(さんだいめみだいどころ)の沢城みゆきさんは、とにかく独特でした。ひとつひとつの質問や、引っかかるポイントも「なるほど、そこに着目するのか」と思わされることばかりで、こちらとしても、かなり鍛えられた感覚があります。

 そして、三章を通じて薬売りを演じていただいた神谷浩史さんは本当にパーフェクトで、お芝居そのものに華がありますし、その“千両役者感”は誰もがまとえるオーラじゃないです。

――お話を伺っていると、監督ご自身が声優の皆さんのファンなのだと伝わりますね。

 間違いなくファンです! 皆さんが素晴らしかったですし、僕自身がキャストの皆さんに助けられました。

配信元: ねとらぼ

提供元

プロフィール画像

ねとらぼ

「ねとらぼ」は、ネット上の旬な情報を国内外からジャンルを問わず幅広く紹介するメディアです。インターネットでの情報収集・発信を積極的に行うユーザー向けに、ネットユーザーの間で盛り上がっている話題や出来事、新製品・サービスのほか、これから興味関心を集めそうなテーマや人物の情報などを取り上げ、ネットユーザーの視点でさまざまなジャンルのトレンドを追います。

あなたにおすすめ