ロボアドバイザーは危険?おすすめできない理由や失敗例をご紹介

ロボアドバイザーのデメリットや失敗するパターンを知ることで、自分に合った資産運用サービスを考えるきっかけになります。投資初心者や資産運用に手間をかけたくない人におすすめのロボアドバイザーですが、リスクを知った上で利用を検討しましょう。

ロボアドバイザーで大失敗…事例から学ぶ投資のリスク

ロボアドバイザーを利用して大失敗となってしまった事例についてご紹介します。

(事例1)万能だと思ってしまった

投資経験が浅く、「アドバイス型」のロボアドバイザーに任せておけば安心、と資産運用をスタートしたAさん。そのため、なぜこのファンドに投資したのか、なぜ価格が上昇したのか、など考えることはありませんでした。

ある日、資産が増えたことに気を良くして増資を行ったところ、そのタイミングで保有するファンドの価格が下落してしまいました。Aさんは投資についての経験や知識が乏しかったため、どのように対応してよいのか分からなくなってしまいました。

【こう考えてみればよかった】

はじめは、投資の経験や知識が乏しくても、ロボアドバイザーの助言や運用の意味を考える姿勢を持つことで、経験値が上がり、他の投資に目を向けてリスク分散を図ることもできます。

ロボアドバイザーは万能ではないので、ロボアドバイザーの助言するファンドもあくまでも投資先の1つと捉えて、ロボアドバイザーのみに依存しない姿勢を大切にしたいところです。

(事例2)値下がりに慌てて売却をしてしまった

ロボアドバイザーの「投資一任型」で投資を始めたBさん。しばらく経ったある日、価格が暴落していることに気づきました。1か月ほど様子を見ていたものの、一向に回復の様子がないため、これ以上の損を出したくないという思いで、出金依頼をしましたが、実際に入金されるまでには時間がかかるといわれて、余計に慌てた状態で売却してしまいました。

【こう考えてみればよかった】

投資における出金依頼は、銀行口座の出金とは異なり、保有している投資信託の売却益が入金されます。自らの判断で特定の資産を売却する場合、相場を下回る金額で売却するのであれば入金のスピードは早まるでしょう。

ロボアドバイザーを活用した投資の場合、売却資産もロボアドバイザーが選定します。そのため、自ら投資を行っている場合と比較すると、売却までに時間を要してしまう可能性があります。ロボアドバイザーは長期分散投資を前提としています。目先の変動に動揺せず、ゆとりをもった姿勢が大切であると考えておきましょう。

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他の資産運用方法との違い

ロボアドバイザーは、投資信託を投資対象とするケースが多いので、「自ら投資信託を購入する場合」との違いについてご説明します。

投資信託との違い

投資信託とは、投資のプロが投資家から集めた資金を株や債券など様々な対象に投資・運用を行い、得られた成果を投資家に還元する仕組みの金融商品です。まとまった資金がなくても積立投資ができる投資信託もあり、投資家は少額から投資信託で資産運用ができます。

ロボアドバイザーの場合、いくつかの質問への回答から導き出されたリスク許容度に応じて、数ある投資信託の中から自動で最適と思われる商品を選び出してくれます。一方、自ら投資信託で資産運用をする場合、投資家は自分で投資信託を探して購入する必要が生じます。

資産運用についての知識や経験が乏しい場合には、ロボアドバイザーの助言に従って知識や経験を積み重ねた上で、自分にあった投資信託の見極めにステップアップしていくのが効率的といえるかもしれません。

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ファンドラップとの違い

ファンドラップとは、投資家と投資一任契約を締結した証券会社が投資先や資産の配分、運用、リバランスまで全てを行ってくれるサービスです。

ロボアドバイザーの「投資一任型」と同じように見えますが、手数料とサービス内容に差があります。
ファンドラップは、証券会社の担当者と相談しながら投資先等を決めることができます。ファンドラップの最低投資金額は数百万円となっており、富裕層向けサービスといえます。一方、ロボアドバイザーはAIが自動的に投資先等を決定します。また、最低投資金額も1万円または10万円など、低額設定されているケースが一般的です。

投資資金に余裕がある場合には、ファンドラップの検討も一案です。ただし、余裕をもって少額から試してみたいという人には不向きかもしれません。

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