遺言執行者(遺言執行人)とは?役割や権限や資格等、わかりやすく解説

法的な効力がある遺言書は、円滑な相続とトラブルの回避に役立ちますが、遺言書の作成だけではスムーズに相続が進まないケースもあります。本記事では、遺言執行者の概要と必要性、具体的な業務内容、選任するメリット・デメリットを解説します。

遺言執行者(遺言執行人)を選任するデメリット

相続に関する知識が十分でない人物を遺言執行者として選任した場合、手続きが滞るおそれがあります。中には、期間制限が設けられてる手続きもあるため、遺言執行者には相応の負担がかかります。

専門家を選任した場合、決して安くはない報酬額が発生する点がデメリットになるかもしれません。しかし、段取りよく相続に必要な書類を集めたり、戸惑うことなく手続きを進めたりできる点では心強いでしょう。

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まとめ

遺言執行者は、遺言の内容を執行するために、単独でさまざまな相続手続きを行う権限を有します。未成年者や破産者以外であれば誰でも就任できますが、人選を誤ると手続きがスムーズに進まなくなるおそれがあります。

相続に関する手続きは複雑なため、法に詳しい専門家を選任すると安心です。遺言執行者を選任する際は、メリットとデメリットの両方を正しく理解したうえで慎重に検討するようにし、遺言書の作成前に一度は弁護士や信託銀行などの専門家に相談するのがよいでしょう。

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堀智弘

堀総合法律事務所代表、大阪弁護士会所属。単独で事務所の代表を務め「経営のわかる弁護士」として中小企業経営者に寄り添うとともに、素早く丁寧で法律論に囚われない柔軟な対応により一般の市民の方々からも好評を得ている。業務は中小企業の支援と相続問題が中心。年間相談件数300件以上。セミナー・講演実績も多数。