賢く選ぶ投資の種類一覧!初心者が投資を始める時のポイントを解説

投資には、株式投資や債券投資、不動産投資などの種類があります。今回は、主な投資をリスクやリターンごとに一覧表にしました。初心者が投資を始める時に押さえておきたいポイントも解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

中程度のリスクの投資5選(ミドルリスク・ミドルリターン)

ミドルリスク・ミドルリターンの投資は、中程度のリスクがあるものの、ある程度のリターンも期待できます。「投資信託」「外貨預金」「不動産投資」「ETF(上場投資信託)」「REIT(不動産投資信託)」が代表的です。

投資信託

投資信託とは、多くの投資家から集められた資金を、運用のプロが株式や債券などに投資する仕組みの金融商品のことです。投資先から得られた利益は、投資家の出資金額に応じて分配金として還元されます。

投資信託の魅力は、少額から投資ができる点です。商品によっては、1,000円や1万円程度の資金で投資することができるため、まとまった資金を運用することに抵抗がある人でも始めやすいでしょう。

また、資金の運用先である株式や債券などを選ぶのは、運用のプロです。投資した資産の管理も専門機関に任せることができるため、経験が浅く商品選びに慣れていない人や本業が忙しい人にも向いています。

投資信託は、ミドルリスク・ミドルリターンといわれることも多い商品です。ただし、実際は資金の投資対象により、投資対象が株式である投資信託のなかには、ハイリスク・ハイリターンのものもあります。

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外貨預金

外貨預金とは、ドルやユーロなど日本円以外の通貨で行う預金のことです。日本よりも金利が高い国の通貨に換えて預金をすることで、高い利息収入が期待できます。

また、お金を預けた時よりも口座から引き出す時の方が円安であると、為替差益を得ることが可能です。

例えば、1ドルが130円の時に13万円を預ける場合、預金口座の残高は1,000ドルです。1ドルが150円の円安になったタイミングで引き出した場合、日本円に換算した時の価値は15万円となり、2万円の利益を得られます。

一方で、お金を引き出す時、預けた時よりも円高になっていると、為替差損が発生する可能性があります。外貨預金をする際は、金融機関の担当者の説明をよく聞き、為替リスクがあることを理解することが大切です。

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不動産投資

不動産投資とは、アパートやマンション、戸建て住宅などを購入して行う投資です。投資した物件を、第三者に貸し出すと賃料収入を得られます。

「物件の周辺にスーパーや病院、公園などがあり利便性が高い」「これから人口の増加が予測されるエリアにある」などに当てはまる物件は、入居者が見つかりやすい傾向にあるため、安定した賃貸収入を得やすいといわれています。
また、将来的に物件の価値が上昇したタイミングで売却をして利益を狙うことも可能です。

ただし、投資する物件を取得する際には多額の自己資金が必要です。加えて、物件選びに失敗すると損失が発生する可能性があります。

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ETF(上場投資信託)

ETFとは、上場投資信託のことです。投資信託の一種であり、証券取引所に上場しているという特徴があります。

通常の投資信託は1日ごとに価格が決まり、取り引きができる回数も1日1回です。一方、ETFは株式と同様に価格が常に変動しているため、値動きや相場の動きを見ながら売り買いができます。

ETFであれば、1万円程度の金額から取引可能です。少額からリアルタイムで売り買いを楽しみたい人は、ETFに投資をするのも方法です。

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REIT(不動産投資信託)

REITは、投資家から集めた資金で商業施設やオフィスビル、マンションなどの不動産を運用し利益を狙う投資商品です。投資先の不動産から得られた家賃収入や売却益などは、投資家に分配されます。

REITの魅力は、少ない金額で不動産に投資できることです。不動産投資を始める場合、多額の資金が必要になりやすいですが、REITであれば数万〜数十万円程度で始められます。
不動産投資に興味があるものの、多額の資金を投じることに抵抗がある人は、REITを検討するのもよいでしょう。

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リスクの高い投資(ハイリスク・ハイリターン)

ハイリスク・ハイリターンの投資は、高いリターンが期待できる一方で、損失が発生するリスクも高まります。「株式投資」「FX(外国為替証拠金取引)」「先物取引・オプション」は、ハイリスク・ハイリターンの投資といわれています。

株式投資

株式投資とは、企業が資金調達をする時に発行する株式に投資をして、利益を狙う投資方法のことです。企業が成長した時や株式市場が好調な時に、株価が上昇したタイミングで株式を売却すると、多額の利益を得られる可能性があります。

また、株式を保有している間、企業が得た利益の一部を配当金として還元してもらえることもあります。配当金が支払われるタイミングは企業によって異なりますが、中間決算と期末決算の年2回が一般的です。

日本国内の企業によっては、株式に投資をした人に向けて株主優待というサービスを実施しています。株主優待の内容は、自社商品の詰め合わせや飲食店の割引券、カタログギフトなどさまざまです。

一方で、企業の業績悪化や不祥事の発覚、株式市場の低迷などで株価が下がると、大きな損失が生じるかもしれません。企業が経営破綻すると、株価が0円となって投資金額が回収できなくなることもあるため、株式投資はリスクが高いといわれています。

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FX(外国為替証拠金取引)

FX(外国為替証拠金取引)とは、ドルやユーロなどの外貨を売買して差益を得る投資手法のことです。通貨の価値の変動を予想して、取り引きを行います。

FXの特徴は「レバレッジ」を利用して、手持ち資金を超えた金額の取り引きができることです。レバレッジの仕組みをうまく利用すれば、少ない資金で多額のリターンを狙うことが可能です。

ただし、レバレッジを利用して大きな金額の取り引きをすると、大きな損失が発生する可能性もあります。通貨の値動きは予測が難しく乱高下することもあるため、FXは投資よりも投機に近いといえるでしょう。

先物取引・オプション取引

先物取引やオプション取引では、価格が決まっていない将来の商品を取り引きする方法のことです。

●先物取引:株式や債券などの商品を、事前に決めた期日と価格での購入・売却を約束する取引方法
●オプション取引:あらかじめ決められた価格で期日・価格で資産を購入・売却できる権利(オプション)取引する方法

先物取引では、将来的に取り引きをする約束をするため、決められた期日になると決められた価格で必ず商品を購入、または売却しなければなりません。

一方で、オプション取引はオプション料を支払って取り引きをする権利を購入します。決められた期日に商品の価格が見通しと異なっていた場合は、権利を放棄することが可能です。

先物取引とオプション取引は、商品の価格が見通しに沿って動くと、高いリターンを得られる可能性があります。しかし、見通しが外れると大きな損失が発生することもあるため、商品や相場の先を読む力がある玄人向けの投資といえるでしょう。