松前早咲(まつまえはやざき)

北海道松前町の光善寺に原木があり、江戸時代文政元年の記録が残されていて、樹齢300年以上とされる。<血脈桜(けちみゃくざくら)>の別名があり、また地元では<南殿(なでん)>の名前で親しまれている。松前には250種類1万本の桜が植栽され、日本各地から集められた140種類の桜と、松前生まれの桜約100種類が見られ、桜の名所となっている。

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塩釜桜(しおがまざくら)

宮城県塩釜市の鹽竈神社に原木があったが、1957年頃に枯死。「塩釜桜保存会」が、佐野藤右衛門の指導のもと育成した後継木が神社内に50数本あり、そのうちの27本が現在国の天然記念物となっている。めしべが変化して、2~3枚の青い葉になる葉化が見られる。平安時代に歌に詠まれ、江戸時代には井原西鶴や近松門左衛門の著書に登場するなど、その名前はよく知られていた。