ハーブとしてのエキナセア

庭植えにはもちろんのこと、エキナセアはハーブとしてもとても価値の高い植物です。エキナセアの効能や使用方法について、説明していきますね。

免疫力アップに

近年、エキナセアが持つ免疫力を向上させる働きが注目されています。

人には生まれながらにして持っている自己治癒力というものがあります。転んで血が出ても、かさぶたになり治癒する…そんな働きです。この自己治癒力は誰にでも備わっていますが、年齢と共に衰えてしまったり、ストレスや生活習慣、住環境などが理由で、自己治癒力が弱まってしまいます。そんな自己治癒力を高めてくれる作用を持っているのが、エキナセアなのです。

この自己治癒力の1つが免疫力と呼ばれるもの。昨今の新型コロナウイルス対策においても、免疫力をあげておきましょう、とよく言われますが、風邪やインフルエンザなども、免疫力が低下しているとかかりやすくなりますよね。免疫力が高ければ、さまざまな病気にかかりにくく、かかったとしても回復が早いというメリットが。

ハーブと呼ばれるものには、この免疫力を高める作用がある種類が多くありますが、エキナセアはその中でも特におすすめです。

エキナセア

エキナセアは、多糖類や糖タンパク質、揮発油、フラボノイド類など、さまざまな免疫賦活作用を持った有効成分が含まれていて、体内に入った悪い異物と闘う環境を整えてくれます。マウスでの実験で、インフルエンザAウイルス感染に対する予防効果も認められているそうです。

免疫賦活作用に加え、抗菌・抗ウイルス・消炎作用もあります。気管支や泌尿器などの感染症の予防にも役立ってくれます。

どう使う? ハーブティーがおすすめ

私は1年を通して、エキナセアをハーブティーとして飲んでいます。以前は風邪をひきやすく、体調不良に悩まされていましたが、エキナセアなどのハーブティーを毎日飲むようになってからはその効果のおかげか、風邪をひくことがなくなりました。

特に、季節の変わり目に体調を崩しやすい方や、最近体力が落ちたと感じる方には、エキナセアのハーブティー、おすすめですよ。

地上部と根の部分を乾燥させたエキナセア

地上部と根の部分を乾燥させたエキナセアは、ハーブティーとして販売されており、ハーブ専門店・インターネット通販などで購入可能です。

乾燥エキナセア3gに対し熱湯150〜180mLで3分蒸らせばでき上がり。より薬効を高めたい場合は、お湯を増やして、10分ほど煮出してもOK。飲みにくい場合は、レモングラスやペパーミントなどのハーブとブレンドするか、はちみつや生姜を入れて飲むのもよいでしょう。

ハーブは薬ではありません。1杯飲んだからすぐさま免疫力が上がるというような速効性はなく、じわじわと身体に作用していきます。体調管理にハーブティーを活用してみたい場合には、1日1~3杯を1か月続けることから始めましょう。

ハーブティー

エキナセアを育てている場合、飲用して免疫力を上げる作用を含んでいるハーブとして用いることのできる品種は限られており、アングスティフォリア、パリダ、パープレアの3種のみです。園芸種も多数ありますので、調べたうえでハーブティーをお楽しみください。

ハーブティーにする場合、軽く洗ってフレッシュのまま使用するか、もしくは1週間ほど干してドライになったものを使用します。

個人的には、フレッシュのほうがおすすめ。どうしてかというと、湿気の多い日本の一般家庭で上手においしいドライを作ることは、残念ながら難しいから。せっかく体にいい作用を期待して飲むのに、「まずい」「我慢して飲む」という経験をしてほしくないのです。私は、フレッシュのまま使えるのであれば、生葉を。冬場の葉がない時期にはドライを購入するようにしています。

なお、ハーブに含まれる有効成分を効果的に抽出するには、ドライハーブのほうが優れています。

エキナセアの摂取の注意

魅力いっぱいのエキナセアですが、注意点もあります。

これは何のハーブでも同じことですが、免疫力を上げたいからといって、1日5杯も6杯も飲むような過剰摂取は、かえって体のバランスを崩すことにもなります。めまいや吐き気を引き起こすこともあるので、1日1~3杯程度にしましょう。

そして、ハーブの作用は緩やかですが同じハーブを長期にわたって飲み続けることも、体に負担を与えます。さまざまな種類を組み合わせ、ブレンドするなどして体に負担のない飲み方をしてください。

また、お子様の場合は、乳幼児は避け、濃さを大人の1/3程度にするなど、十分ご注意ください。

【エキナセアの注意事項】

・キク科の植物にアレルギーがある方は注意が必要です。

・自己免疫疾患がある方はかかりつけの医師にご相談ください。

・健康状態が気になる方は、自己判断を避け、医師にご相談ください。

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エキナセアはいつ・どこで育てるといい?

エキナセアはとても丈夫な植物です。鉢植えでも地植えでも栽培可能ですので、初心者さんでも安心して始められる植物の1つでしょう。エキナセアは多年草で、冬の寒さで地上部は一旦枯れますが、また来春芽を出すタイプです。日当たり、風通しのよい場所で管理し、土は水はけがよい土が適しています。

自然にどんどん増えて、毎年こんな状態に

10年ほど前に植えた我が家のエキナセアもとっても元気で、たったの1株しか植えていませんが、自然にどんどん増えて、毎年こんな状態になります。