住宅ローンを組んで家を購入をする場合には必ず「団体信用生命保険」というものに出会います。今回の「FPに聞きたいお金のこと」は、団体信用生命保険が必須であることに疑問を感じる30代女性Uさんのご相談です。

30代女性Uさんの相談内容

住宅ローンを組む場合には、団体信用生命保険と火災保険の両方に入ることになっているのでしょうか。ローンを申し込む際に、入るのが当たり前かのように団信と火災保険を提案されました。そもそも団信ってどんな制度ですか?医療の特約付きのものもありましたが、条件が固定されているので、わざわざ入る必要があるのか疑問です。火災保険の必要性も知りたいです。

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団体信用生命保険ってどんな制度ですか?

多くの人にとって住宅購入は一生に一度の大きなお買い物です。そのため今まで聞いたことがない言葉や手続きに戸惑うことも多いでしょう。Uさんのご質問にある団体信用生命保険と火災保険もそのうちの一つだと思います。

「団体信用生命保険(以下、団信)」も住宅購入時にしか聞かない言葉の一つです。団信は住宅ローンの残債に対する保険で、対象者は住宅ローンを借りている人(債務者)です。万が一、債務者が亡くなった場合はこの保険から残債金額が出て、ローンが完済されます。

そのため、民間金融機関では債務者が亡くなって返済が不能になるというリスクを避けるために団信への加入が必須となっています。もし健康状態の問題で団信に加入できなければ住宅ローンを借りることができません。(※フラット35を除く)

従来の団信は「債務者が亡くなった場合に残債を完済する」という内容でしたが、現在は保障内容が充実してきています。金融機関により内容が異なりますが、ガンと診断されたら残債が全額完済されるものや、心筋梗塞・脳卒中で一定の労働制限期間を経過すると完済になるものなど、多種多様な団信が出てきています。また、入院保障がついているものや、病気での療養中は住宅ローンの返済を免除されるといった商品もあります。

金利の比較だけではなく、Uさんが利用予定の金融機関がどのような団信を用意しているのかをよく確認・相談されることをオススメします(団信の内容により、金利の上乗せが必要な場合などもあります)。