7.こぼれ種でもよく増えるトラディスカンティア(オオムラサキツユクサ)


写真/ma-bonさん

学名:Tradescantia × andersoniana
ツユクサ科
開花期:5~7月
主な花色:青、紫、ピンク、白、複色
園芸分類:宿根草
草丈:30~80cm
日照:日向~明るい日陰

「おすすめは、ツユクサの園芸種であるトラディスカンティア。特に‘スイートケイト’など、黄金葉の品種は庭を明るく見せてくれます。丈夫で少しずつ周りに広がっていってくれるところも、うれしいポイントです。」(栃木県・ma-bonさん)

道端や野原で小さな青い花を咲かせるツユクサはなじみ深い存在ですが、北アメリカ原産の園芸種トラディカンティア(オオムラサキツユクサ)は、大きな3枚の花弁がよく目立ち、花色も豊富で華やかです。育てやすく植え場所も選ばないので、地植えにすればほとんど手がかかりません。晴れた暑い日は花が早くしぼんでしまいますが、雨の日などは夕方頃まで楽しめますよ。

(編集部より)

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8.純白の花がボリュームたっぷりに咲く! アメリカアジサイ‘アナベル’


写真/アイスバーグさん

学名:Hydrangea arborescens ‘Annabelle’
アジサイ科
開花期:6~7月
主な花色:白、ピンク
園芸分類:落葉低木
樹高:1〜1.5m
日照:日向~半日陰

「今年2年目ですが、たくさん咲きました。育てている株は、じつは見切り品で、ノーブランドで1,000円くらいで購入したもの。茎が細いので、生きてるか死んでるか心配でしたが、2年目から大輪です! 剪定も枯れ姿を3月まで楽しんだ後でよいため、緑から白、さらに茶色と一年中楽しめます。
肥料は芽出し時期と剪定後に。アジサイは肥料やりが少ないので、初心者の方におすすめの花。その一方で水は大好きなので、水やりは鉢栽培なら頻繁に行いましょう。地植えなら水やりをしない方もいますが、猛暑にはあげたほうがいいと思います。」(東京都・アイスバーグさん)


写真/アイスバーグさん

ふわふわでまん丸の手毬のような花が咲くアメリカアジサイ‘アナベル’は、ガーデンのポイントとしてはもちろん、ドライにして部屋に飾っても素敵です。アジサイの多くは、花後すぐに剪定を行わないと、翌年の花芽を落として咲かなくなってしまいますが、アメリカアジサイ‘アナベル’は春に伸びた新芽に花が咲くので、ゆっくり花を楽しんだ後、早春までに剪定すればOKと、剪定のタイミングをほとんど選ばないのも人気の理由。ライムグリーンから純白の花が咲く、爽やかな色合いの基本種に加え、花がピンクがかる品種や、非常に大きな花を咲かせる品種もあります。

(編集部より)

9.育てやすくて春~秋まで楽しめるホスタ(ギボウシ)


ホスタ‘スリーピングビューティー’。写真/yukkyさん

学名:Hosta
キジカクシ科
開花期:7~8月
主な花色:白、紫
園芸分類:宿根草
草丈:15~200cm
日照:半日陰~明るい日陰

「芽出しから新葉、開花、黄葉まで、四季を通じて長期間楽しめます。直射日光が当たると葉焼けするので、日陰が◎。かなりたくさんの品種があるので、株の大きさ、斑入り、葉色、花の色などをピックアップして、自分好みのタイプを探すのも楽しいですね。地植えの場合、冬に地上部が完全に無くなるので、目印にプランツタグをさしておくことをおすすめします。
大きな庭がないけれど育ててみたいなという人は、農協の苗売り場や道の駅をぜひチェックしてみてください。小さな鉢植えでも育てられる、コンパクトな可愛いホスタが売られていたりします。」(岡山県・yukkyさん)


ホスタの花。写真/yukkyさん

育てやすくて半日陰でも栽培でき、観賞期間が長く、毎年芽を出すコスパ抜群のホスタは、海外では「パーフェクトプランツ」とも呼ばれ、落葉樹の下などを彩る定番のガーデンプランツ。シックな青灰色、明るい黄緑色、斑入りや細葉などバリエーション豊かな葉は春から晩秋まで庭を彩り、初夏に咲く花も涼しげです。yukkyさんの育てる‘スリーピングビューティー’は青みがかった葉にクリーム色の縁取りが入る品種。病害虫も少なく、半日陰のグラウンドカバーや鉢植えなどで活躍してくれます。

(編集部より)

【宿根草】ギボウシ(ホスタ)のおすすめ品種7選&育て方

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10.猛暑もクリア! 丈夫で長くたくさん咲くジニア


写真/かおるるさん

学名:Zinnia
キク科
開花期:5~11月
主な花色:赤、白、ピンク、オレンジ、黄、緑、複色
園芸分類:一年草
草丈:15~100cm
日照:日向

「地植えの庭があるなら、パラパラと種子を播いただけで、失敗なくすくすくと育ってくれて大いに楽しめるジニアもおすすめです。最初は失敗してもショックが少ないように、100均の『2袋¥100』の種子でトライしましたが、期待以上に育ってくれました。丈夫でよく咲き、12月半ばまで約半年間咲き続けていたので、1袋50円でコスパ抜群でした! 虫たちの人気者で、チョウやハチなどをじっくり観察できましたよ。同じく種まきから簡単に育った菜の花、カモミール、コスモス、ヒマワリもおすすめです。」(東京都・かおるるさん)


写真/かおるるさん

ヒャクニチソウという別名を持つジニア。春播きの一年草ですが、長期間にわたって次々と花を咲かせるため、コスパは抜群です。生育旺盛で育てやすく、猛暑や強い日差しの下でも花を咲かせ、夏花壇の強い味方に。ポンポン咲きやカクタス咲きなど変わった花形を持つもの、丈夫でパフォーマンスのよい人気の‘プロフュージョン’シリーズなど、豊富な種類があるので、好みのものを選んで楽しめますね。

(編集部より)

初夏から晩秋まで咲き続ける、バリエーション豊富な一年草ジニア

11.よく増えて小径の彩りにも! エリゲロン・カルビンスキアヌス


写真/yukkyさん

学名:Erigeron karvinskianus
キク科
開花期:5~11月
主な花色:白、ピンク
園芸分類:常緑多年草
草丈:10~30cm
日照:日向

「背丈が低く、こんもり花のドームを作ってくれるので、小径に植えるのにぴったり。日向で育てていますが、場所を選ばず、水はけのいい場所、土が多少しっとりしているところでも育つ印象です。草姿が乱れてきたら、剪定バサミで丸く散髪するように整えてあげると可愛いですし、再び咲いてくれます。我が家のエリゲロンにはアオスジアゲハも来てくれました。」(岡山県・yukkyさん)


写真/yukkyさん

細い茎を伸ばし、ピンクと白の小花を春から秋まで長く咲かせるエリゲロン。小さな庭でも圧迫感がなく育てられ、花壇はもちろん、グラウンドカバーや小道の縁取り、石垣やステップの隙間にも咲かせられますよ。こぼれ種でよく増えるので、移植などでコントロールしながら育てましょう。

(編集部より)

エリゲロンが咲く可愛い庭づくり 植え方アイデアと育て方

12.栽培しやすくほぼ一年中開花! 色鮮やかなゼラニウム


写真/Bloom Calendarさん

学名:Pelargonium
フウロソウ科
開花期:3月~12月上旬
主な花色:赤、白、ピンク、オレンジ、紫、複色
園芸分類:常緑多年草
草丈:20~100cm
日照:日向(屋内でも栽培可)

「お庭/ベランダでの“存在感”という視点から、オススメするのはゼラニウム。ゼラニウムは、僕がガーデニングを始めたときの最初のお花です。DIYで制作したせっかくの出窓、その外にお花を置きたくなり、「ベランダ」「鉢植え」「四季咲き性」「耐暑性」「耐寒性」を考えてゼラニウムを選びました!
ゼラニウムをオススメする点は、6つ。
・四季咲き性が非常に強く周年開花するため、常に彩りと活気を与えてくれる(僕のベランダでは常にゼラニウムが咲いています)。
・虫が寄らず、病気にもならないので育てていて安心感がある。
・多肉質な茎を持ち乾燥に強いため、水やりの頻度がとても低い。そのため雨の当たらないベランダで育てるのに非常に向いている。
・夏は入射角が高くなるため日陰になりやすく、逆に冬は入射角が低く日がたっぷり当たるベランダは、ゼラニウムにとって過ごしやすく開花もしやすい環境。
・房状の花は、特に赤花は一房咲いているだけでもかなりの存在感がある。
・室内でも、光や風など条件が揃えば育てることができる。

ゼラニウムはどのシーズンでも購入できますが、5号鉢植えなど大きなものは冬に出回ります。栽培のポイントは、水はけがよく乾きやすい土で育てること。液体肥料は窒素分の入っていないものを使うと花付きがよくなります。」(愛知県・Bloom Calendarさん)

ハンギングバスケットやウィンドウボックスとして、ヨーロッパの街並みを鮮やかに彩るゼラニウム。乾燥に強く丈夫で、四季咲き性なので一年中美しい花が楽しめます。葉に芳香のあるセンテッドゼラニウムや枝が下垂するアイビーゼラニウムなど、大きく4つのグループに分かれるので、環境や好みに合わせて選ぶのがおすすめです。

(編集部より)

色鮮やかな花が春から秋まで楽しめる! ゼラニウムの特徴や育て方を解説

13.育てやすくて長くたっぷり咲く! パンジー&ビオラ


写真/カヨフラワーさん

学名:Viola
スミレ科
開花期:10月下旬~5月中旬
主な花色:赤、ピンク、オレンジ、黄、白、紫、複色
園芸分類:一年草
草丈:10〜30cm
日照:日向

「秋から春にかけて長期間花が咲いてくれ、育てやすくかわいいです。今年も10月頃に園芸店で購入しました。ハンギングにしても花が元気です。手入れも、枯れた花を摘み取るだけで、あまり手がかかりません。日向に置いたほうが花がよく咲いてくれます。冬の寒い時期も強いので、初心者さんにおすすめです。同時期に咲くプリムラ・ジュリアンもおすすめです。」(奈良県・カヨフラワーさん)


写真/カヨフラワーさん

花が少ない冬に咲いてくれるパンジー&ビオラは、定番の人気花ですが、花色も種類も非常に豊富! 新品種が続々登場し、毎年でも飽きずに育てることができます。園芸店ではそろそろ終盤ですが、春になると株の勢いが増してこんもりと咲き、5月までまだまだ楽しめますよ。こまめに花がらを摘み、追肥を与えればさらによく咲き続きます。カヨフラワーさんのように、同時期に咲くプリムラ・ジュリアンなどと組み合わせても可愛いですね。

(編集部より)

千変万化の個性を競い合う個人育種パンジー&ビオラ最先端レポート①

14.育てやすく何年も楽しめるクリスマスローズ


写真/ma-bonさん

学名:Helleborus × hybridus
キンポウゲ科
開花期:1~3月
主な花色:白、ピンク、黄、緑、紫、茶、黒、複色
園芸分類:常緑多年草
草丈:10~50cm
日照:半日陰

「春が訪れる前から長く楽しめるクリスマスローズ。花びらに見える部分はガクなので、長期間楽しめます。”二つとして同じ花がない”というところも、お気に入りの花を見つける宝探しのような気分になれます。」(栃木県・ma-bonさん)


写真/ma-bonさん

名前に「クリスマス」とついてはいますが、ほとんどの園芸種は2月以降に花を咲かせます。シングル(一重咲き)やセミダブル(半八重咲き)といった花形から、細い覆輪が入るピコティー、小さな斑点が入るスポット、脈状の模様が入るベインなど、花弁の模様の入り方も非常に多彩なので、ma-bonさんのようにお気に入りの花を探してみるのも楽しいですよ。

(編集部より)

栽培歴15年以上の愛好家が教えるクリスマスローズを庭でかわいく咲かせるコツ

15.香りのよい春の花 ヒヤシンス


写真/かおるるさん

学名:Hyacinthus orientalis
キジカクシ科
開花期:3~4月
主な花色:赤、ピンク、白、青、紫、黄
園芸分類:球根
草丈:約20cm
日照:日向(開花は屋内でも可)

「初心者の方にまずおすすめしたいのは、ヒヤシンスです。秋頃から花屋さんやホームセンターで、チューリップなどと一緒に球根が売られています。そのまま栽培してもよいのですが、しっかり寒さに当てると花付きがよくなるので、私は購入してから1カ月ほど、紙袋に入れて冷蔵庫に置いてから水栽培しました。ヒヤシンスの水栽培は、球根の底にギリギリ触れるくらいの水を入れて、お部屋に置くだけ! 根が伸びるまでは涼しい部屋、根が伸びてきたら明るい部屋の窓辺で育てます。寒い冬ですが、お部屋の中で毎日根が伸びていく様子を見ることができ、育てる喜びも感じられて楽しいです。

今冬は、12/4に冷蔵庫から出して水栽培を始め、1/24に花が咲き始めました。花の形もベル型でとても可愛く、何より香りが大好きです♪ 部屋に入ると花の香りがして 幸せな気持ちになります。
水栽培のほか、12月頃になると、近所のお花屋さんで販売し始めるヒヤシンス3球入り鉢植えも、毎年つい購入してしまいます。こちらは明るい窓辺に置くだけです! 鉢植えのほうが開花は早く、お正月には咲き始めました♪ 家族が集まる時期に華やかな雰囲気を作ってくれますね。」(東京都・かおるるさん)

お部屋の中で一足早く春が楽しめるヒヤシンスの水栽培。花はもちろん、根っこが伸びていく様子が楽しめるのも、水栽培ならではの魅力です。寒さに当たると花芽が動き出すので、特に暖かい室内で栽培する場合は、かおるるさんのように、冷蔵庫に入れて寒さに当てるのがおすすめです。

(編集部より)

ヒヤシンスの育て方。コツとお手入れ、植え替えや寄せ植えを一挙紹介します

庭仲間が選んだおすすめ植物でガーデニングを始めよう!

ここでご紹介した15種はどれも、会員の方々が実際に育てたものなので、その魅力や育てやすさはお墨付き! ガーデニングの初めの一歩として、ぜひ選んでほしいものばかりです。

ガーデンストーリークラブは、ガーデニングを始めたばかりのビギナーからベテランガーデナーまで、花と庭を愛する人が集まるオンラインコミュニティ。ガーデンストーリークラブ会員専用サイトでは、ここでご紹介しきれなかったおすすめ植物もまだまだ紹介されています。閲覧ご希望の方や、会員さんと交流したいと思われた方には、ぜひクラブ会員サイトへのご入会をおすすめします。ご入会お待ちしております!

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まとめ / 3and garden



スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。